新卒採用をオンラインにするメリット・デメリットは?注意点も詳しく解説

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例年であれば新卒採用活動が最も活況となる時期、2020年は新型コロナウイルスの影響により予想だにしなかった事態の中、企業側も学生側も急な対応を迫られました。
多くの企業において急ピッチで導入が進められた採用のオンライン化は一時的なものでは終わらず、今後は採用の新しいスタンダードとして定着していくものと思われます。
今期は最低限の仕組みや体制を整えるのに手一杯で、なし崩し的にオンライン化を実施している企業がほとんどだったかと思われますが、新卒採用2022卒はどれだけ戦略的にオンラインでの採用を進められるかがカギとなるでしょう。
どのように新卒採用を進めていけばいいのか、こちらの「新卒採用2022卒を戦略的に進めるため採用担当者が今やるべきことは?」でも紹介していますので、あわせてご覧ください。
次年度の新卒採用を計画する上でオンライン化を検討したくても、ただでさえ忙しい採用担当者にはオンライン化のツールやサービスの選定をするノウハウも余裕もないという声が聞かれます。
そこで、採用コンサルティングに相談してみてはいかがでしょうか。他社の導入事例や自社に合ったサービスをアドバイスしてもらえて、スムーズにオンライン化に移行できますよ。
オンライン選考のメリット・デメリット
オンラインでの採用活動を実施するにあたり、まず課題となるのが、オンライン説明会では対面の実施に比べて内容の差別化が図りにくいということや、オンライン面接では学生のグリッピングがしづらいということです。
企業にとっても学生にとっても、例えば雰囲気やそこから読み取れる本音というような定量化しづらいポイントは、オンラインでは特にお互い見えづらいという懸念があります。
しかしその一方で、オンラインの導入は学生からすると交通費や宿泊費などの出費が抑えられたり、移動時間のロスが無くなることで説明会や面接に参加できる企業数が増えるというメリットがあります。
参加へのハードルが低くなるということは、これまで説明会に足を運ぶには至らなかった興味度の学生などを呼び込むチャンスでもあります。
オンライン説明会や面接の運営次第では、従来であれば守備範囲に入らなかった学生の志望度を引き上げたり、他社との差別化を図れる可能性があるということになります。
まだほとんどの企業が手探り状態の今だからこそ、オンラインを戦略的に活用し、一歩先の差別化を図っていくことが重要です。
オンライン選考を導入する際の検討事項
オンライン選考を導入するにあたっては、ハード面とソフト面の両方をどのように実現するのかを検証する必要があります。
どの選考過程をオンラインに切り替えるのか
まず選考のどの段階をオンラインに切り替えるのかという検討から始める必要があります。
説明会や内定者向けのイベントなども含めてほとんどの段階をオンラインに切り替えたいのか、もしくは説明会や一次面接など、一部の工程のみオンラインで行いたいのか等、自社の状況を把握しましょう。
また、面接官や選考官が実際にオンラインに対応できるのか、対応してもらうために何が必要かも確認をする必要があります。
使用するツールやサービスの検討
オンライン選考を行うために必要なツールやサービスの選定も必要です。
Web面接ツールも様々なものが提供されており、画面共有機能や録画機能など、様々な面接ツールがありますので、どのような機能でどんなことができるか、下記の観点を参考に比較して検討しましょう。
- 社内システムや、使用している採用管理システム・ナビサイトなどとの連携ができるか
- 機能面(録画機能、画面共有機能、評価機能などの有無)
- コスト面
Web面接の注意点
選考過程のうち、まずは面接のオンライン化から始めてみるという企業も多いでしょう。
Web面接は対面での面接と比べて、お互いに表情や雰囲気が読み取りづらいという性質があります。
面接官は何をポイントとして見るのかということを明確にして臨む必要があると同時に、対面以上に「見られている」立場であることも注意しなければなりません。
そこで、Web面接を行う際に大事な観点について解説します。
①面接環境を整える
特に肝となるネット環境は重点的にチェックをしましょう。
もたついては求職者に悪い印象を与えてしまいます。
また、当然のことですが、映り込む背景や周囲の音などにも気を付けましょう。
②画面共有など、ツールを使いこなす
オンラインだからこそ、画面共有を用いたりなどの工夫を施すことで、対面よりも魅力づけしやすい利点もあります。
面接官はツールの機能と使用方法を事前にきちんと習得しておきましょう。
③アイスブレイクの時間を対面よりも長めにとる
ただでさえ求職者は緊張しているものですが、Web面接となると対面以上に緊張感のある場になりがちです。
オンラインだからお互い様子がよくわからなかった、とならないように、冒頭で空気をほぐしておきましょう。
④リアクションを大きくとる
相手の反応が分かりにくいオンラインでは、対面では気にならないような態度でも、画面越しには冷たい印象に映ることがあります。
面接をする側とはいえ、多少オーバーリアクションに思えるくらいの反応をした方が応募者に余計な威圧感を与えず、スムーズなコミュニケーションに繋がります。
⑤見極められているという意識を持つ
オンライン化により応募者にとっては地理的ハードルが低くなり選考に参加しやすくなったため、以前に比べて選考を受ける企業が増えています。
当然ながら応募者も多数の企業の中から自分に合った会社を見極めようと思っており、画面越しの面接という同じ条件下で企業を比べることになります。
求職者を見極めるだけではなく、自分が応募者に見極められているという意識も持って面接に取り組むことがより重要となっています。
⑥質問の仕方を工夫する
応募者への質問は、「応募者の見極めをするための質問」と「双方が納得するための質問」があります。
応募者にとって、なぜそれを聞かれたのかがわからない質問には価値観のズレを感じやすく、内定の辞退に繋がりかねません。
2021卒の新卒採用では、Web面接で手ごたえを感じることができず、内定をもらえても何を評価してもらえたのかがわからなかった、という声が多く聞かれました。
どんな意図で何を確認するための質問なのか、Web面接では対面の面接以上に、応募者の視点に立って、その質問の意図が正しく伝わるのかを考え、工夫する必要があります。
また、Web面接では手元にカンペや資料を用意して面接に臨むことができます。
それが良いか悪いかは別として、そういった準備をして臨んでくるということを前提として、こちら側も質問内容などを検討する必要があります。
まとめ
オンライン選考といっても、本質的な選考の軸が変わるわけではありません。
しかし、選考手法が変わった今、以前と同じように進めていくだけでは思うような結果が得られない可能性もあります。
選考過程のひとつひとつを見直して、オンラインに置き換えた時に生じる不足点や、逆にオンラインだからこそできる利点を把握して、戦略的に運営をしていくことが重要です。
もし、業務が大変で十分な準備ができるか不安な方は、採用代行会社に一部業務を委託する方法もあります。
詳しくは、こちらの「採用代行会社6社を徹底比較!メリット・デメリットや選ぶポイントも解説」をご覧ください。
自社に合ったツールやサービスを選定するのはもちろん、オンラインならではの魅せ方の工夫や運営が必要です。手探りのまま次年度の採用計画を固める前に、採用コンサルティングに相談してみてはいかがでしょうか。
他社の導入事例や自社に合った活用の仕方をアドバイスしてもらえて、スムーズにオンライン化に移行できますよ。