送り出し機関とは?国ごとの違いと特徴、企業にあった選び方を紹介

送り出し機関とは

送り出し機関とは日本で働きたい、日本の技術や知識等を習得したい外国人を募集し、日本へ送客する機関のことをいいます。

 

送り出し機関の定義は日本で取得する在留資格によって若干変わってきます。
例えば、技能実習が来日後の目的であれば下記の内容が該当します。

技能実習制度における送出機関は技能実習生になろうとする者からの技能実習に係る求職の申込みを適切に本邦の監理団体に取り次ぐことができる者として、規則第25条において定められている要件に適合する機関と定められています。

 

規則 第25条における外国の送出機関の要件(概略)

  • 所在する国又は地域の公的機関から推薦を受けている
  • 制度の趣旨を理解して候補者を適切に選定し、送り出す
  • 技能実習修了者(帰国生)に就職の斡旋等必要な支援を行う
  • 当該送出機関又はその役員が、日本又は所在国の法令違反で禁錮以上の刑に処せられ、刑執行後5年を経過しない者でない
  • 所在国または地域の法令に従って事情を行う
  • その他取次に必要な能力を有する
  • 当該送出機関又はその役員が、過去5年以内に、
    –保証金の徴収他名目を問わず、技能実習生や親族等の金銭又はその他財産を管理しない(同様の扱いをされていない旨、技能実習生にも確認)
    –技能実習に係る契約の不履行について違約金や不当な金銭等の財産移転を定める契約をしない(同様の扱いをされていない旨、技能実習生にも確認)
    –技能実習生に対する人権侵害行為、偽造変造された文書の使用等を行っていない

出展:公益財団法人 国際人材協力機構

 

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送り出し機関の業務内容

まず、送り出し機関が集客した外国人が日本で取得する在留資格は基本的に技能実習、特定技能、技術・人文知識・国際業務、留学です。

 

留学の場合は相手が学校法人の場合ですが、その他は企業になります。

 

また、集客後の業務内容としては本人との面談や企業との面接対応、労働省への関係書類の提出や日本語教育や旅券・VISA(査証)の申請が主の業務になってきます。

 

国ごとの送り出し機関の特徴

スムーズな人材の確保には日本と各国の2国間の取り決めを先に調べておくのが良いでしょう。

2国間取決めでは国同士がお互いに守ってほしい条件等を交わし誓約する内容になっています。
※中国のように2国間取決めが無くても入国することは可能です。

技能実習制度においての日本と各国の2国間取り決め

特定技能においての日本と各国の2国間取決め

例えば、様々な企業が導入しているベトナム国籍の特定技能では下記内容等が二国間の取決めにて決定されています。

 

外国人の受け入れを行う企業は登録支援機関にすべて任せてしまうのではなく、自社でも取り決めや支援の内容などの把握をしておくことをおすすめします。

 

二国間の取決め内容一部抜粋

日本の省庁の約束 :日本の省庁は、日本国の関連法令に基づき、ベトナムからの特定技能外国人の受入れに関する次の約束を行う。

※一部省略
(a)ベトナムの省から許可を与えられたベトナム国内の海外雇用サービスを提供 する機関(以下「送出機関」という。)によって送り出された者。

(b)日本国内に現在在留し,特定技能外国人として働くために受入機関によって直接採用された者(次に掲げるものを含む。)。

(ⅰ)技能実習2号又は3号を修了したベトナムからの技能実習生等試験を 免除された者。

(ⅱ)日本国内において少なくとも2年間の課程を修了してその証書を取得 する学校を修了し,試験合格後「特定技能」への在留資格変更申請を 行ったベトナムからの留学生。

(c)日本語教育,技能訓練,特定技能外国人の雇用契約終了後の帰国費用を含む渡航費用その他の費用であってベトナムの規則を考慮に入れて特定技能外国人を送り出すために必要なものに関して,受入機関の費用分担についての原則をガイド ラインに含めること。

 

上記のように留学の在留資格から特定技能への在留資格変更の際は本国で2年間の学業の修了が必要です。

出展:法務省『特定技能に関する二国間の協力覚書』

 

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送り出し機関の選別方法

上記で記載した通り、国によっても在留資格によってもそれぞれの基準・定義があり、認定取次送り出し機関を通さないと出国できない国もあれば、そうでない場合もあります。事前の調査を行い、企業にあった国籍をより良い送り出し機関から雇用することを推奨します。

 

良い送り出し機関の例

  • 政府認定の送り出し機関
  • 紹介料金を二国間の取決めに従って請求してくる
  • 現地担当者等が日本での就業経験あり日本語能力が高く、迅速な対応をしてくれる
  • 現地法律をきちんと理解し、日本の関係法令にも理解がある
  • 日本に駐在事務所があり、日本人担当者若しくは、日本語が堪能な担当者がいる

 

良くない送り出し機関の例

  • 送り出し機関への入校料金が高く、本人に高額を支払わせている
  • 送り出しから郵送された本人のサインが必要な申請書類の筆跡が同じ
  • 現地面接の際に過剰な接待がある
  • 採用してくれたらキックバックを渡すと勧誘してくる(不正行為)

 

新たな在留資格が日本で施行された場合、認定送り出し機関からのみ人材を送り出せるようになる場合があります。

 

二国間の取決めがない場合は特に、突然海外側の関係法令が変わり受け入れができないというトラブルにならないように事前に確認しながら採用を進めていくことをおすすめします。

 

記事の内容が気になるご担当者さまや、採用についてのご相談はぜひウィルオブ・ワークへご連絡ください。

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