ミャンマー人の性格・特徴とは? 日本の職場で働く際のポイントや採用時の注意点を解説 

2026/03/06

ミャンマー人の性格・特徴とは? 日本の職場で働く際のポイントや採用時の注意点を解説

この記事でわかること

  • ミャンマー人の性格傾向と背景
  • ミャンマー人に対し職場で起きやすい誤解とその対策
  • ミャンマー人の採用時の制度・手続き注意点

近年、日本で働くミャンマー人が急増しています。2024年は昨対比61%増、2025年は昨対比42.5%と諸外国と比べても増加率が高いのが特徴です。特に介護・製造業・外食業の分野で特定技能1号として働くミャンマー人の割合が大きくなっています。

ミャンマー人には仏教文化に根ざした温和さや、目上の人を敬う礼儀正しさ、献身的な姿勢など、日本の職場と親和性の高い特徴があります。その一方で宗教や生活習慣といった日本とは異なる文化的背景を持っているため、十分に理解しないまま受け入れてしまうと、思わぬ行き違いや離職につながりかねません。

本記事では、ミャンマー人に多く見られる性格・特徴から、日本の職場で一緒に働く際に理解しておきたい点、雇用時に注意すべき制度面のポイントまでを分かりやすく解説します。

ミャンマー人材の特性を正しく理解し、採用後のミスマッチを防ぎながら、定着・戦力化につなげるための参考として、ぜひご覧ください。

▼参考:厚生労働省 「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(令和7年10月末時点)

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ミャンマーはどんな国?

ミャンマー人の特徴を理解するためには、まず国の基本情報や社会背景を押さえておくことが重要です。ここでは、ミャンマーの基礎データを整理した上で、民族構成や宗教、教育制度、近年の社会情勢について解説します。

【ミャンマーの基本データ】

国名ミャンマー連邦共和国
首都ネピドー
国土面積約68万km²
日本との時差日本より2時間30分遅れ(ヤンゴン)
人口5,131万人
民族ビルマ族(約70%)、その他多くの少数民族
公用語ミャンマー語
宗教仏教(90%)、キリスト教、イスラム教など

ミャンマーは東南アジアのインドシナ半島西部に位置し、タイ・ラオス・中国・インド・バングラデシュと国境を接しています。国土面積は約68万km²と、日本のおよそ1.8倍の広さがあります。平均年齢が約30歳と若年層の割合が高いことが特徴で、生産年齢人口(15~64歳の人口)の割合が高い「人口ボーナス期」にあり、豊富な労働力と経済の成長が見込まれる点が特徴です。

公用語はミャンマー語で、国内の行政や教育、日常生活で広く使用されています。

▼参考:外務省 ミャンマー連邦共和国基礎データ
▼参考:JETRO ビジネス短信
▼参考:world meter ミャンマーの人口統計

民族・宗教

ミャンマーは人口の約7割をビルマ族が占めていますが、他にもシャン族、カレン族、カチン族など、135の民族が共存している多民族国家です。地域によって民族構成が異なり、それぞれに独自の文化や生活習慣が根付いています。

宗教面では、国民の約9割が上座部仏教(テーラワーダ仏教)を信仰しており、仏教的な価値観が社会全体に強く影響している点が特徴的です。一方で、キリスト教・イスラム教・ヒンドゥー教なども信仰されており、宗教的な多様性も見られます。

教育制度と基礎教育の普及状況

ミャンマーの教育制度は、就学前教育から初等教育、中等教育(前期・後期)、高等教育に分かれており、初等教育が義務化されています。また、後期中等教育までを無償で受けられるため、基本的には貧富の差に影響されず勉強できる環境が整っています。

一方で経済格差や政情不安の影響もあり、大学進学率は10%台とそこまで高くありません。

近年の社会情勢

ミャンマーでは2021年の軍事クーデター以降、政情不安が長期化しています。その影響により、物価の高騰や通貨(チャット)の価値下落、失業率の上昇といった経済的な問題が深刻化しています。2025年12月から26年1月にかけて、クーデター以来の総選挙が行われますが、国軍主導で行われることもあり、公平性に欠けるとの批判も少なくありません。

このように国内で安定した生活を維持できない状況が続いた結果、日本を含む海外への就労を希望する人が急増しているのです。実際に、2025年6月末時点の在留ミャンマー人数は約16万人に達しており、わずか数年で2倍以上に増加したというデータもあります。

このような社会情勢は、ミャンマー人が海外就労を目指す背景を理解する上で重要なポイントといえるでしょう。

ミャンマー人に多く見られる性格・特徴

ここでは、日本の職場でミャンマー人を受け入れる際に理解しておきたい、代表的な性格・特徴をご紹介します。

敬虔な仏教徒としての「温和さ」と「徳を積む」精神

ミャンマーでは国民のほとんどが上座部仏教を信仰しており、仏教の教えが日常生活の価値判断に大きな影響を与えています。「現世で良い行い(徳を積む)をすれば、来世で幸せになれる」という輪廻転生の考え方が広く浸透しており、困っている人を助けることや怒りや不満を表に出さず穏やかに過ごすことが美徳とされています。

そのためミャンマーは基本的に温厚で争いを好まず、周囲との調和を大切にする人が多いです。こうした気質は、協調性を重んじる日本の職場環境とも相性が良く、チームの一員として真面目に業務に取り組む姿勢につながります。

年功序列を重んじ、目上の人を深く敬う礼儀正しさ

ミャンマー人は、仏教の教えに基づき親や目上の人を敬い、年下には優しく接するという価値観が根付いています。そのため、職場においても上司や先輩の指示に対して反抗せず、素直に従おうとする姿勢が見られます。

このような年功序列を重んじる考え方は、日本の縦社会的な企業文化とも親和性が高く、指示命令系統が明確な現場では特に馴染みやすい傾向にあります。

世界有数の「寄付指数」が示すホスピタリティと献身性

先述の通り、ミャンマー人は仏教の教えに基づき徳を積む文化が根付いており、日常的に寄付やボランティアを行っています。イギリスの慈善団体・Charities Aid Foundationが公表している「世界寄付指数」のうち成人の寄付率では、ミャンマーが2位にランクインしています。

見返りを求めずに他者のために行動するホスピタリティの高さは、介護職や宿泊業、外食業など、人との関わりが多い職種において強みになりやすいです。困っている同僚や利用者を自然に気遣う行動につながる点は、日本の職場でも評価されやすいポイントといえます。

▼参考:Charities Aid Foundation World Giving Index

日本語と文法構造が似ており、習得が比較的スムーズ

ミャンマー語は、日本語と同じ「主語+目的語+動詞(SOV型)」の語順を持つ言語です。また、日本語の助詞に近い役割を果たす言葉も存在しています。こうした文法構造の共通点から、英語や他の東南アジア言語を母国語とする人材と比べて、日本語の文法理解や習得が比較的スムーズに進みやすいといわれています。

日本語で業務指示や日常会話を行いやすい点は、初めて外国人労働者を採用する企業や現場定着を重視する企業にとってもメリットといえるでしょう。

遠回しな表現を好まず、意思表示が比較的明確

ミャンマー人は温和な気質を持ちながらも意見を求められた場面では、遠回しな表現を避け、比較的はっきりと自分の考えを伝える傾向にあります。一方で、相手に迷惑をかけたくないという「アーナーデー(遠慮)」の文化も存在しており、本心では難しいと感じていても「大丈夫です」と答えてしまうことがあります。

そのため発言の文脈や状況を踏まえ、表面的な言葉だけで判断しない姿勢が大切です。

日本とは異なる挨拶文化を持っている

ミャンマーには、日本語の「おはようございます」「お疲れさまです」といった定型的な挨拶表現を日常的に交わす文化があまりありません。その代わりに「ご飯は食べた?」といった日常会話が挨拶代わりとして使われるのです。

そのため日本の職場においては、悪意がなくても挨拶をせずに出勤・退勤しているように見えることがあります。日本のビジネスマナーとして挨拶の重要性を事前に伝え、職場ルールとして共有しておくことが、不要な誤解を防ぐポイントとなります。

ミャンマー人と働く上で理解しておきたいポイント

ミャンマー人と円滑に働くためには、性格や特徴だけではなく、文化的・宗教的背景に基づく価値観やマナーへの理解が欠かせません。ここでは、日本の職場で特に注意しておきたいポイントを整理します。

人前での叱責は避ける

ミャンマー人は、人前で強く叱られることに慣れていません。公衆の面前で注意や叱責を受けると「恥をかかされた」「人格を否定された」と感じ、強い精神的ショックを受ける場合があります。その結果、仕事への意欲を失ったり即日退職や突然出勤しなくなるといった事態につながったりする恐れがあります。

指導や注意を行う際は、必ず人目のない場所で個別に、感情的にならず穏やかに伝えることが重要です。「何が問題だったのか」「どう改善すればよいのか」を具体的に説明する姿勢が、信頼関係の維持にもつながります。

宗教・身体的マナーに配慮する

上座部仏教には、身体に関する価値観やタブーが存在します。例えば頭部は「精霊が宿る最も神聖な場所」と考えられており、他人が軽々しく頭を触ったり撫でたりすることは避けるのが望ましいです。またミャンマーでは、仏教的価値観や貞操観念の影響から、公の場での男女の身体的接触に対して慎重な姿勢が求められます。そのため、握手や肩に触れるといった日本では一般的な行為であっても、相手に不快感を与える可能性があります。

さらに足の裏は不浄なものとされており、足を組んで足の裏を人や仏壇に向けたり、足で物を指し示したりする行為は、強い無礼と受け取られるので注意が必要です。さらに左手は不浄の手(トイレの手)と考えられているため、食事や握手、物の受け渡しは右手、または両手で行う必要があります。

こうした身体的マナーは、日本人にとっては無意識に行ってしまいがちな行動も含まれるため、職場全体で共有しておくことが大切です。

ミャンマー人の採用に際する注意点

ミャンマー人を雇用する際には、一般的な外国人雇用の手続きに加えて、ミャンマー特有の制度や情勢を踏まえた注意点があります。採用後のトラブルやスケジュール遅延を防ぐためにも、事前に確認しておきましょう。

海外労働身分証明カード(OWIC)の取得

ミャンマー人が海外で就労するためには「海外労働身分証明カード(OWIC)」の取得が必要です。このカードは、ミャンマー政府が海外就労者に対して発行するもので、取得していない場合、出国自体が認められないケースがあります。

OWICの発行には、申請から交付まで数か月から半年程度かかることもあり、想定よりも時間を要する場合があります。実際2025年2月に突如として発給が停止し、同年4月に再開、10月に本格派遣となったことがありました。そのため、採用を決定した後に手続きを開始すると、入国時期が大幅にずれ込む可能性があります。

ミャンマー人を企業で受け入れる場合には、OWICの取得状況を早い段階で確認し、余裕を持ったスケジュールで採用計画を立てることが重要です。

緊急避難措置など特例的な在留資格の扱い

先述した通り、ミャンマーでは2021年の軍事クーデター以降、国内情勢の不安定な状態が続いています。この状況を踏まえ、日本ではミャンマー人に対して緊急避難措置として「特定活動」という特例的な在留資格の取り扱いが始まりました。

ただし、特定活動の在留資格は一律に就労が認められているわけではなく、種類によって就労の可否や就労時間、業務内容に関するルールが異なります。そのためミャンマー人の雇用に当たっては、個別の在留状況を確認する必要があります。

人材紹介サービスなどを通じてミャンマー人の採用を検討する際には、在留カードや指定書の内容を必ず確認し、判断に迷う場合は人材紹介会社や専門機関に相談することが重要です。

まとめ

ミャンマー人は上座部仏教の教えに基づく価値観が根付いており、温和さや目上の人を敬う礼儀正しさ、献身性など、日本の職場になじみやすく共に働きやすい特徴が数多くあります。またミャンマー語が日本語と同じ文法構造であることから、日本語の習得ハードルが低いのも特徴の一つです。ただし雇用する際は、人前での叱責を避ける必要があることや、身体的マナー・生活習慣への配慮など、ミャンマー人の文化的背景を踏まえた対応が求められます。

さらにOWICの取得や、緊急避難措置に基づく特例的な在留資格など、採用時の注意点もあります。ミャンマー人の採用を検討しているなら、性格や文化への理解に加え、制度や手続きを正しく把握した上で受け入れ体制を整えることが、安定的な雇用と定着につながるでしょう。

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