外国人雇用の場合の最低賃金|計算方法や罰則のまとめ
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2024/09/26
日本で雇用する外国人にも最低賃金が適用されることをご存知でしょうか。
もし、最低賃金より低い給与を支払った場合、最大30万円の罰金が科される可能性があります。
最低賃金の金額は徐々に上昇していますので、常に最新の最低賃金情報を確認しましょう。
日本の最低賃金は外国人にも適用
日本で働いている労働者には、最低賃金以上の給与を支払う義務があります。
それは、外国人労働者に対しても同様です。
労働基準法の規定によると、労働者の国籍を理由に賃金や労働条件について差別的な取り扱いをしてはならないとあります。
たとえ技能実習生であっても、最低賃金以下の給与での雇用してはいけません。
もし最低賃金以下の給与で雇用していることを国に指摘されると、罰金が科されるうえ、今後外国人労働者の受け入れが難しくなる可能性が高くなります。
そうならないように、しっかりと日本の法律を守りましょう。
日本と海外の最低賃金水準の違い
それでは、日本と海外で最低賃金はどれくらい違うのでしょうか。
ベトナムと中国の最低賃金を見てみましょう。
2019年のベトナム ホーチミン市の最低賃金
月間で468万ドン、日本円で27,144円ほどとなります。
労働日数を20日とすると、1日あたり約1,357円です。
2019年の中国 上海市の最低賃金
月間で2,690元、日本円で54,849円ほどとなります。
労働日数を20日とすると、1日あたり約2,742円です。
2024年の日本 東京の最低賃金
月間で186,080円(時給1,163円、8時間勤務×20日=160時間勤務の場合)となり、1日あたり9,304円です。
このように、同じアジア圏の中でも日本の最低賃金はトップとなるため、アジア系の外国人が日本で働きたい理由につながります。
最低賃金とは?
そもそも最低賃金とは、どんな労働者にも平等に与えられた最低限の賃金です。
産業や職種は問わず、雇用した労働者に対して最低賃金以上の給与を支払う必要があります。
外国人労働者を雇用した場合も同様です。
最低賃金の水準は、物価の違いによる調整をするため都道府県によって異なります。
必ず設定前に確認しましょう。
最低賃金法とその罰則
最低賃金は最低賃金法に基づいて設立されました。
それによると、各都道府県に最低賃金審議会が設置され、定期的に最低賃金の水準を検討して決定します。
最低賃金の改正時期は決められていませんが、2002年から10月に改正することが多くなっています。
労働者に最低賃金より下回りの給与を支払ってしまうと、最大30万円の罰金が科される可能性があります。
さらに、罰金を科されたあとにその労働者を解雇すると、最長6ヶ月の懲役、最大50万円の罰金が科されることがあります。
特定最低賃金
特定最低賃金とは、特定の産業について設定されている最低賃金です。
最低賃金と特定最低賃金の両方が適用される場合、より高い賃金が採用されます。
くわしくはこちら:全国の特定最低賃金一覧
最低賃金の計算方法
最低賃金法の規定によると、労働者の時給は最低賃金以上の必要があります。
さらに、日給制や月給制の場合に関しても、換算した時給は最低賃金以上でないといけません。
時給制の場合
時給が最低賃金の金額より高い必要があるため、次のようになります。
時給 ≧ 最低賃金額
例えば、東京都で人を雇用する場合、1時間の時給は1,163円以上でなくてはなりません。
日給制の場合
日給が1日の所定労働時間×最低賃金の金額より高い必要があります。
計算式は次の通りです。
日給 ÷ 1日の所定労働時間 ≧ 最低賃金額
例えば、東京都で人を雇用する場合、最低賃金は1,163円なので、1日の所定労働時間が8時間だとしたら、最低の日給は9,304円です。
月給制の場合
月給が1ヶ月の所定労働時間×最低賃金の金額より高い必要があります。
計算式は次のようになります。
月給 ÷ 1ヶ月の平均所定労働時間 ≧ 最低賃金額
例えば、東京都で人を雇用する場合、最低賃金は1,163円なので、1ヶ月の所定労働時間が160時間だとしたら、最低の月給は186,080円となります。
最低賃金の計算に含まれない手当
最低賃金では時間外手当、通勤手当、賞与などは除外されますが、職務手当は、最低賃金の対象となります。
例えば、次のように給与明細があったとします。
- 基本給 120,000円
- 営業手当 30,000円
- 時間外手当 35,000円
- 通勤手当 5,000円
最低賃金の対象となる賃金は基本給と営業手当ですので、時間外手当と通勤手当は最低賃金に含まれません。
まとめ
日本で労働者を雇用する場合は、国籍を問わず最低賃金法によって決められた最低賃金以上の金額の給与を支払わないといけません。
もし、違反している場合は最大30万円の罰金が科される可能性あります。
最低賃金法を正しく理解し、遵守しないと、ビザの申請が却下されるのもあり得るので注意しましょう。
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