監理団体の監査前に実習実施者が準備すること
- 外国人採用タイムズ
2024/07/18
監理団体の監査とは?訪問指導とは?
監理団体の監査とは、技能実習計画に従って技能実習が行われているか、出入国の管理などに関する法令や、労働に関する法令が遵守されているかなどの確認を、3ヶ月に1回以上の頻度で、監理責任者指揮のもと、実習実施者に対して行われる定期監査のことを指します。
【監理団体が監査時に行うこと】
監査の際、監理団体は、以下の項目の確認を行う必要があります。
- 技能実習の実施状況を実地に確認すること
- 技能実習責任者及び技能実習指導員から報告を受けること
- 受け入れている技能実習生の4分の1以上と面談すること
※1回の監査につき、実習生の4分の1以上と面談しなければならないと定められており、年4回の監査によってできる限りすべての実習生と面談することが望ましいとされています。
技能実習生との面談においては、技能実習生の日本語の理解能力に応じて、通訳人を介し、また「最近どこでどんな仕事をしていますか」「先月の給料はいくら受け取りましたか」といった、平易な日本語を用いて面談を行うことなどが必要です。 - 実習実施者の事業所の設備、帳簿書類等を閲覧すること
・技能実習計画に記載された機械、器具等の設備を用いて、安全衛生面に配慮して、技能実習計画に記載されたとおりに技能実習が行われていること
・賃金台帳、タイムカードなどから確認できる実習生に対して支払われた報酬や労働時間が技能実習計画に記載された内容と合致していること
・実習生に対する業務内容・指導内容を記録した日誌から、実習生が技能実習計画に記載された業務を行っていること - 実習生の宿泊施設等の生活環境を確認すること
宿泊施設が離れた場所で複数に分かれており、毎回全てを確認することが困難な場合には、複数回の定期監査に分けて各宿泊施設を訪れるということでも構いません。
【訪問指導とは?】
訪問指導とは、第1号技能実習の場合に、監査とは別に実施することが定められているもので、監理責任者指揮のもと、1か月につき少なくとも1回以上、監理団体の役職員が実習実施者に赴いて技能実習の実施状況を確認するとともに、認定された技能実習計画に基づいて技能実習を適正に行わせるよう必要な指導を行うことです。
※監理団体に相談体制の構築を求められている理由は、実習実施者により技能実習生が人権侵害行為を受けている場合などに、技能実習生が技能実習指導員や生活指導員に相談できない状況だった場合において、監理団体が技能実習生を保護・支援できるようにするためです。
監査前に準備する5つの書類
監理団体が監査の際に確認する書類は主に下記の5つです。
- 賃金台帳
技能実習生への給与の支払い状況を確認するために必要です。 - タイムカード
技能実習生の勤怠情報を確認するために必要です。 - 年間カレンダー
年間カレンダー通り技能実習を行われているか確認するために必要です。 - 技能実習日誌
技能実習状況を確認するために必要です。 - 認定計画の履行状況に係る管理簿
技能実習状況を確認するために必要です。
実習中に作成しておくべき2つの書類
前項でご紹介した5つの書類の中で下記の2つの書類は技能実習中に作成しておく必要があります。
- 技能実習日誌
技能実習生が行った業務内容や指導の内容を日々記録するためのものです。
※上記のフォーマットはあくまで参考様式で、技能実習の区分、技能実習の期間、技能実習生に行わせる業務等が異なる場合は、分けて作成することが義務付けられている為、記録しやすい形に編集することは許されています。
- 認定計画の履行状況に係る管理簿
技能実習の進捗状況や日本語の修得の状況、生活状況等を毎月記録し、履行状況を管理するためのものです。監査日当日には下記の書類が完成した状態で監査を行います。
まとめ
本記事では、監査・訪問指導について、監査前に準備する書類、実習中に作成しておくべき書類についてご説明させて頂きました。
技能実習を問題なく継続できるよう普段からしっかりと実習状況などの記録を管理し、監理団体の監査では書類の不備などがないように準備しておくことが大切です。
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最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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