育成就労制度とは?技能実習との違い・転籍リスク対策を監理団体が解説 

2026/06/04

この記事でわかること

  • 育成就労とは
  • 育成就労制度と技能実習制度の違い
  • 転籍によるリスクと対策

2027年4月、「技能実習制度」から「育成就労制度」へと移行します。転籍の自由化、日本語要件の義務化、監理団体の名称・要件変更など、実務に直結する変更点は多岐にわたります。

本記事では、ウィルオブ・ワーク独自データと4,000名超の支援実績をもとに、育成就労制度の概要と現場で役立つ実務ポイントを解説します。


育成就労・技能実習・特定技能 制度ごとの特徴比較

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育成就労・技能実習・特定技能 制度ごとの特徴比較

技能実習・特定技能・育成就労の3つの制度内容を重要な項目ごとに比較し解説いたします。

  • 各制度における対象業種での違い
  • 各制度での在留期限・発生する費用における違い
  • その他各制度での受入時の注意点の比較

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担当者が最も関心を持っているのは「制度の動向」 

ウィルオブ・ワークでは、2022年〜2025年にかけて外国人雇用担当者向けにオンラインセミナーを開催しており、参加者のアンケートデータから、現場担当者が「何について関心が高いのか」の実態が見えてきました。

アンケートでは「現在、外国人雇用において最も興味・関心のあるテーマ」を尋ねたところ、「制度の動向(育成就労・特定技能)」が45%と圧倒的な1位となりました。以下、「外国人の定着率について」19%、「在留資格について」14%、「雇用に係る費用について」12%、「集客・採用方法について」10%と続きます。

この結果から現場担当者は「日々の採用・定着」よりも先に、制度そのものの変化に強い不安と関心を抱えているということがわかりました。育成就労制度は2027年の完全施行に向けて移行期間にあり、技能実習との違いや監理団体の役割変更、特定技能との接続ルールなど、実務に直結する変更点が多岐にわたります。実際にセミナー参加者からも多くの質問が寄せられており、情報収集への需要が非常に高い状況が続いています。

定着率や在留資格、費用といった項目も決して関心が低いわけではありませんが、まず制度を正しく理解することが、採用・定着・コスト管理のすべての前提となります。本記事では、そうした担当者の疑問に応えるべく、育成就労制度の概要と実務上の要点を整理しています。

育成就労とは 

育成就労とは、現行の技能実習制度の代わりに制定される制度です。

人手不足が深刻な分野で海外からの労働者を呼び込み、特定技能1号の水準の人材に教育することを目的としており、最長3年間、日本で生活しながら受け入れ企業で技術を学びます。 

育成就労の新制度設立の理由 

外国人技能実習制度は、1960年代後半から行われていた海外現地法人などでの社員研修制度が評価されたことを受け、これを原型として1993年に制度化されたものです。

そして2017年11月には、「外国人の技能実習の適正な実務及び技能実習生の保護に関する法律(技能実習法)」が施行され、新たな技能実習制度が導入されました。

この制度では、ベトナム、ミャンマー、インドネシアなどの発展途上国からの技能実習生が、日本で一定期間働きながら技術や知識を習得し、帰国後に母国の発展に貢献することを目指しています。

しかし、残業代未払い、転職禁止、失踪といった問題が発生し、労働条件や人権に関する批判が国内外を問わず、多く寄せられています。

上述の理由により、政府は2027年を目処に技能実習制度を「育成就労」という新しい制度に改革する予定です。この制度を新設することは2024年3月15日に閣議決定され、今後は技能実習制度の目的とは異なり、人材確保と育成が重視されていきます。

出典:JITCO「外国人技能実習制度とは」

育成就労制度と技能実習制度の違い 

多くのニュースでは、技能実習制度の廃止と表現されていますが、実際には現行の特定技能制度に合わせるために、既存の制度(入管法)の一部を調整することが目的です。

最も大きな変更点は「転籍の自由化」と「日本語要件の義務化」の2点です。技能実習制度と育成就労の新制度は何が異なるのか、以下の表をご確認ください。 

比較内容技能実習制度(現行)育成就労制度(新設)
受け入れ目的・技術移転
・国際貢献
・人材育成
在留資格・技能実習1号(1年)
・技能実習2号(2,3年)
・技能実習3号(4,5年)
育成就労
滞在可能期間通算:5年間原則:3年間
職種94職種171作業特定技能対応の17分野
転籍原則不可一定の条件を満たすことで
転職が可能
日本語要件入国前:原則なし入国前:JLPT N5相当以上
民間の職業紹介事業者の介入不可不可
監理期間の名称監理団体監理支援機関

育成就労制度における転籍のルール

育成就労制度のおける転籍ルールについて、やむを得ない事情による転籍(受入れ先の倒産・廃業、人権侵害等)については、期間制限なしに転籍が可能です。だた 本人希望による転籍の場合は、同一分野で1年以上の就労実績が必要な他、以下の条件をすべて満たす必要があります。 

  • 日本語能力試験N5相当以上の取得 
  • 育成就労計画の修了または修了見込み 
  • 転籍先が適正な受入れ機関であること 

地方への人材流出対策について 

本人希望による転籍者の受入れについては、東京・神奈川・大阪など8都府県で制限が設けられる予定です。これは地方からの過度な人材流出を防ぐための措置で、都市圏への集中を抑制することが主な目的です。 

転籍マッチングできる機関について

転職をマッチングできる機関は、民間企業(営利)ではなく、監理支援機関やハローワークなどの非営利機関に限定されます。これは悪質なブローカーの介入を防ぐことが目的となります。 

「転籍が起きやすい企業」の5つの特徴と対策

ここからは、4,000名以上の外国人材を支援してきたウィルオブの現場知見をもとに、転籍が起きやすい企業の特徴とそれに対する対策を解説します。

同業他社と比べて賃金水準が低い

育成就労制度では、同一地域・同一分野の他社より明らかに賃金が低い場合、外国人材は「条件の良い会社に移りたい」と考えます。技能実習では転籍が原則不可だったため表面化しませんでしたが、育成就労では1年経過後に合法的な転籍手段が生まれます。

対策としては、入国前に同業他社の賃金水準を調査し、少なくとも地域の最低賃金+αの水準を確保し、定期的な賃金見直しの仕組みをつくりましょう。

残業・休日出勤が常態化している

「思っていた労働条件と違った」という理由は、転籍・失踪ともに最も多い原因のひとつです。東南アジア系の多くの国では、家族・友人との時間を大切にする文化があり、入国前の説明と実際の就労環境・労働時間が乖離していると、信頼関係が崩壊し他社への転籍へつながってしまいます。

対策として、入国前の面接・説明会で残業の実態を正直に伝え、入国後3ヶ月以内に生活相談員との定期面談を設けましょう。労働環境に対する不満を早期に把握することが重要です。

生活面のフォローが薄い

来日直後の外国人材にとって、ゴミ出しルール・銀行口座開設・医療機関の受診方法など、日常生活のあらゆる場面が壁になります。「仕事以外で誰も助けてくれない」と感じた時点で、既に転籍先を探し始めるケースがあります。

対策として、入国後の生活オリエンテーションを充実し、同国籍のサポートスタッフを配置しましょう。LINEなど使い慣れたツールで気軽に相談できる窓口をつくることが重要です。

同国籍の転籍経験者との接触がある

外国人のコミュニティネットワークは非常に強固です。同じ国籍の先輩が「あの会社より〇〇社の方が給料が高い」といった情報を共有するケースは珍しくありません。単純に情報統制しようとしても逆効果であり、自社の良い点を外国人材自身が発信したくなるような職場づくりが根本的な解決策になります。

転籍リスク自己診断チェック

上記の内容をもとに、転職リスクの自己診断チャックリストを作成してます。以下のリスト内容に3つ以上概要している企業様は、外国人労働者の転職リスクが高くなるため、対策を実施しましょう。

◻︎ 地域の最低賃金+10%未満の時給水準である
◻︎ 月の残業が平均30時間を超えている
◻︎ 生活相談員との面談が月1回未満である
◻︎ 入国後オリエンテーションを実施していない
◻︎ 外国人担当者が日本語しか話せない
◻︎ 同職種・同地域の他社賃金を直近1年で調査していない

育成就労の受け入れ分野、及び職種 

現行の技能実習制度では、受け入れることが可能なのは94職種171作業です。詳しくは下記の表からご確認ください。 

出典:厚生労働省・技能実習制度 移行対象職種・作業一覧 

一方、育成就労制度では特定技能制度に合わせて受け入れ可能な職種が制限されます。対象となる職種は特定技能制度と対応した17分野(自動車運送・航空分野を除く)で、具体的には次の通りです。(介護、ビルクリーニング、工業製品製造業、木材産業、林業、鉄道、​自動車整備、外食業、建設、造船・船舶工業、宿泊、農業、漁業、飲食料品製造業​、物流倉庫、廃棄物処理、リネンサプライ) 

技能実習制度では対象であったが、育成就労制度では対象外となる可能性がある分野があります。しかし、特定技能制度では、対象になる職種がどんどん追加・拡大されますので、続報に注意してください。 

受け入れ企業の要件について

育成就労制度では、受入企業(育成就労実施者)側への要件が技能実習制度から大幅に厳格化されています。制度施行までに体制を整えておかなければ、受入申請自体が認められない可能性があります。

3役職の選任と法定講習受講の義務化

育成就労を受け入れる企業は、社内に以下の3役職を選任することが義務づけられています。技能実習制度では指導員・生活指導員の講習受講は任意でしたが、育成就労制度ではいずれも過去3年以内の養成講習修了が必須となりました。

育成就労責任者

常勤職員であること、かつ過去3年以内に養成講習を修了していることが要件です。技能実習責任者からの名称変更となり、講習義務は継続されます。

育成就労指導員

常勤職員であること、従事させる業務について5年以上の実務経験があること、過去3年以内に養成講習を修了していることが求められます。技能実習制度では講習受講は任意でしたが、育成就労では義務化されました。「ベテランに任せれば大丈夫」という感覚では対応できないため注意が必要です。

生活相談員

過去3年以内の養成講習修了が必須です。こちらも技能実習制度では任意でしたが、育成就労では義務化されています。

なお、育成就労法の施行前に技能実習制度の対応する講習(技能実習指導員講習・生活指導員講習)をすでに修了している場合は、当面の間、新たな受講は不要とする経過措置が設けられています。2027年4月以降に初めて受け入れを行う企業は経過措置の対象外です。施行前後は講習が集中して予約が取りにくくなることが予想されるため、早めの手配を進めましょう。

受入人数の上限(基本枠)について

受入人数の上限は常勤職員数に応じた基本枠が設けられています。詳細は以下表をご確認ください。

また、一定の要件を満たした優良な育成就労実施者として認定されると、最大で常勤職員数の20分の9まで枠が拡大されます。採用計画を立てる前に、自社の職員数と受入枠の上限を確認しておきましょう。

育成就労実施者の
常勤の職員の総数
①一般の育成就労
実施者の人数枠
②優良な育成就労
実施者の人数枠
③優良な監理支援機関の監理支援を受け、かつ指定区域(地方)に住所がある優良な育成就労実施者の人数枠
301人以上育成就労実施者の常勤の職員の総数の20分の3(15%)育成就労実施者の常勤の職員の総数の10分の3(30%)育成就労実施者の常勤の職員の総数の20分の9(45%)
201人以上
300人以下
45人90人135人
101人以上
200人以下
30人60人90人
51人以上
100人以下
18人36人54人
41人以上50人以下15人30人45人
31人以上40人以下12人24人36人
9人以上30人以下9人18人27人
8人9人18人24人
7人9人18人21人
6人9人18人19人
5人9人15人16人
4人9人12人13人
3人9人10人11人
2人6人7人8人
1人3人4人5人

育成就労に関する監理団体 

技能実習生を受け入れる際には、生活サポートなどを行う外部の監理団体との契約が必要です。

この監理団体は一般的に非営利団体の商工会や商工会議所、職業訓練校や事業協同組が監理団体の運営免許を取得し、団体として登録されますが、技能実習生制度から新しい育成就労制度に移行する際には、名称が「監理支援機関」に変更されるだけでなく、育成就労制度の新たな要件に基づいた許可申請が必要になります。 

育成就労制度に変更後、監理支援機関の運営免許も営利団体の株式会社や有限会社の申請はできないため、非営利団体である上記の様な団体が「監理支援機関」の運営免許を現在の技能実習機構に申請するフローとなる見込みです。

育成就労から特定技能へのキャリアパス

育成就労制度は「国際貢献」を目的とした技能実習制度と違い「人材育成」を目的としており、単独で完結せず、特定技能1号への移行を前提とした育成プログラムとして設計されています。最終的に特定技能2号まで移行できれば在留期間の更新上限がなくなり、家族の帯同も認められます。長期定着を見据えた採用計画を立てるうえで、このキャリアパスの全体像を把握しておくことが重要です。

 ステップ1:育成就労(原則3年)

入国前にJLPT N5相当以上の日本語能力が必要です。3年間の就労を経て修了時にJLPT N4と技能検定随時3級に合格することが、次のステップへの移行条件となります。

ステップ2:特定技能1号(最長5年)

育成就労の修了条件を満たしていれば、特定技能1号への移行に必要な技能試験と日本語試験が免除されます。試験を受け直すことなくスムーズに在籍継続できる点は、企業にとっても外国人材にとっても大きなメリットです。なお試験ルートでの取得も引き続き可能です。

ステップ3:特定技能2号(更新制限なし)

各分野所定の技能試験に合格することで移行できます。在留期間の更新が無期限となり、家族の帯同も認められます。

育成就労から特定技能2号まで移行すれば、通算で最長8年(育成就労3年+特定技能1号5年)、さらに実質的に無期限で就労継続が可能です。企業として育成に投資した分を長期的に回収できる仕組みになっている点は、技能実習制度にはなかった大きな変化です。

育成就労の受入費用の目安

育成就労の受入費用は「入国前費用(初期費用)」「入国後費用」「ランニングコスト」の3つに大別されます。制度が変わっても費用体系の枠組み自体は技能実習と大きくは変わりませんが、送出費用の上限規制の新設と監理支援費の内訳公表義務化という2点において、実務上の影響があります。

入国前費用(初期費用)

送出機関への手数料、渡航費、ビザ申請費などが含まれます。育成就労制度では、外国人本人が送出機関に支払う費用の総額が報酬月額の2か月分以内に制限されました。技能実習制度では上限設定がなく高額請求が問題になるケースもありましたが、この規制により入国前の過剰な費用負担が是正され、借金苦による失踪リスクの低減が期待されます。

入国後費用

入国後講習費(日本語教育・法的保護等)、住居の準備費用などが含まれます。育成就労では入国後の日本語教育が強化される方向で、講習の内容・時間が拡充される見込みです。

ランニングコスト(月次費用)

監理支援機関への監理支援費(月額)、外国人材の社会保険料、住居補助などが毎月発生します。育成就労制度では監理支援機関に対して監理支援費の内訳公表が義務づけられました。これにより複数の監理支援機関を費用面で比較検討しやすくなります。契約前に必ず内訳の明細を確認するようにしましょう。

また、転籍が認められたことで、入国から1年経過後に転籍が発生した場合は採用・育成コストが回収できないリスクも生まれます。前述の「転籍が起きやすい企業の5つの特徴」を参考に、早めに対策を講じることが費用対効果の面でも重要です。

育成就労制度で受入企業が得られるメリット

転籍リスクが注目されがちな育成就労制度ですが、受入企業にとってはこれまでの技能実習制度にはなかったメリットも存在します。制度の変化をリスクとしてだけでなく、自社の採用・定着戦略を見直す機会として前向きに捉え対策を行いましょう。

長期定着への道筋が制度として明確になった

技能実習制度では最長5年で帰国を前提とした設計でしたが、育成就労では特定技能1号・2号へのキャリアパスが制度として明確に整備されています。

育成就労で受け入れた外国人材が3年間で技能と日本語力を習得し特定技能に移行すれば、通算8年以上同じ企業で働き続けられる可能性があります。育成にかけたコストを長期的に回収できる見通しが立てやすくなった点は、受入企業にとって大きなメリットです。

試験免除でのスムーズな特定技能移行

育成就労の修了時にJLPT N4と技能検定随時3級に合格していれば、特定技能1号への移行に必要な試験が免除されます。採用コストをかけて受け入れた人材を試験のタイミングで失うリスクが低減され、在籍継続の予測が立てやすくなります。

「良い企業」に人材が集まる構造に変わる

転籍が自由化されることで、外国人材は自らの意志で職場を選べるようになります。これは裏を返せば、賃金・労働環境・生活サポートが整っている企業には転籍による流入が起きるということでもあります。

ウィルオブが4,000名超の外国人材を監理してきた現場経験からも、職場環境を大切にしている企業では外国人材が自発的に定着し、仲間を呼び込むケースが多く見られています。制度移行は「選ばれる企業」になる好機でもあります。

その他育成就労を採用する際の注意点 

育成就労制度における送出機関とMOC締結国について

育成就労も技能実習制度と同様に、基本的には海外からのみ採用が可能です。採用する際には、現地で政府が認定した送出機関を経由する必要があります。中には高額な費用を請求する送出機関もあり、その結果入国後の失踪に繋がったケースが多く見られました。

こうした悪質な送出機関の排除を目的として、原則MOC(二国間取決め)を締結した国からのみ受入れが可能とされています。2026年6月時点で協議・締結が進んでいる主な国は、ベトナム、インドネシア、カンボジア、タイ、ネパール、東ティモール、ラオス、ミャンマー、フィリピン、モンゴル、バングラデシュ、スリランカなどです。

一方、中国は2026年6月時点でMOCを締結していない状況が続いています。技能実習制度では中国からの受入れが一定数を占めていたため、育成就労への移行後は中国籍の新規受入れができなくなる可能性があります。現在、中国籍の技能実習生を受け入れている企業は、2027年4月以降の採用計画への影響を早めに確認しておく必要があります。

なお、MOCの締結状況は交渉次第で随時変わります。外国人育成就労機構(OTIT)のウェブサイトで最新の認定送出機関リストを定期的に確認するようにしましょう。

育成就労の日本語能力の要件 

育成就労制度には、日本語レベルに関する要件があります。

具体的には、就労開始前に日本語能力試験(JLPT)N5レベルに合格するか、相当の日本語レッスンを受講することが求められます。また、3年目を修了する際には、日本語能力試験N4に合格することを目指し、継続的な学習による日本語能力の向上を図ります。 

育成就労に移行スケジュール 

政府は育成就労を新設する改正案を閣議決定しましたが、育成就労への移行は改正法が施行されてからとなります。改正法の施行には約2~3年かかる見込みで、2027年になると予想されています。

現時点での施行までのスケジュールは以下になります。

時期内容
2024年6月21日改正入管法・改正育成就労法 公布 
2026年4月15日監理支援機関の許可申請 受付開始 
2026年9月1日育成就労計画の認定申請 受付開始 
2027年1月1日(目安)COE取得期限(施行日3ヶ月前)
2027年4月1日育成就労制度 施行

現行の技能実習生はどうなる? 

制度切り替えのタイミングに伴い、現行の技能実習制度における経過措置については以下になります。現在技能実習生を雇用している企業担当者様はご確認ください。

  • 施行日(2027年4月1日)の3ヶ月前までにCOE(在留資格認定証明書)を取得していれば、技能実習として入国可能 
  • 施行日時点で技能実習として在籍中の外国人は、そのまま技能実習制度のルールで継続 
  • 技能実習から育成就労への切り替えは義務ではなく、本人・企業の選択に委ねられる 

よくある質問

ウィルオブ・ワークが4,000名以上の外国人材の支援実績があります。その中でも育成就労制度に関して実務担当者から特に多く寄せられた質問をQ&A形式でまとめます。実務担当者の方はぜひ参考にしてください。

Q. 現在の監理団体は、そのまま監理支援機関になれますか?

自動的に移行されるわけではありません。現行の監理団体が監理支援機関として活動するためには、新たに監理支援機関としての許可申請が必要です。許可申請の受付は2026年4月15日から始まっています。現在契約している監理団体が申請済みか、許可取得の見通しがあるかを早めに確認しておくことをお勧めします。

Q. 今から技能実習生を受け入れるのは問題ありませんか?

2027年1月1日(目安)までにCOE(在留資格認定証明書)を取得していれば技能実習として入国できます。また、施行日(2027年4月1日)時点ですでに在籍している技能実習生はそのまま技能実習制度のルールで継続可能です。急いで人材が必要な企業は、育成就労の施行を待たずに技能実習での受入れを進めることも選択肢の一つです。

Q. 育成就労計画の認定申請はいつからできますか?

2026年9月1日から受付が開始される予定です。認定申請には育成就労計画の作成が必要で、監理支援機関との契約・受入企業内の3役職の選任と講習受講が前提条件となります。9月の申請開始に間に合うよう、今から逆算して準備を進めましょう。

まとめ

育成就労制度は、2027年4月の施行に向けて着実に準備が進んでいます。技能実習制度との最大の違いは「転籍の自由化」と「日本語要件の義務化」の2点であり、これまで表面化しにくかった労働環境への不満が、制度施行後は転籍という形で顕在化するリスクがあります。

受け入れ企業として今から取り組めることは、賃金水準の見直し、生活面のフォロー体制の整備、定期的な面談の実施など、決して特別なことではありません。制度が変わっても、外国人材が「この会社で働き続けたい」と思える環境をつくることが、最大の転籍対策になります。

2026年9月には育成就労計画の認定申請受付が始まります。制度の全体像を正しく理解したうえで、早めの準備を進めましょう。


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育成就労・技能実習・特定技能 制度ごとの特徴比較

技能実習・特定技能・育成就労の3つの制度内容を重要な項目ごとに比較し解説いたします。

  • 各制度における対象業種での違い
  • 各制度での在留期限・発生する費用における違い
  • その他各制度での受入時の注意点の比較

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