在留カードの種類と偽造在留カードへの対策
- 外国人採用タイムズ
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2024/05/14
在留カードの種類
在留資格 | 活動内容 |
---|---|
永住者 | 法務大臣から永住の許可を受けた者 |
日本人配偶者 | 日本人の配偶者・子・特別養子 |
永住者配偶者 | 永住者・特別永住者の配偶者及び本邦で出生する子 |
定住者 | 第三国定住難民、日系3世、中国残留邦人 |
留学 | 教育機関の学生・生徒 |
家族滞在 | 在留外国人が扶養する配偶者・子ども |
特定活動 | 法務大臣が一人ひとりの外国人について特に指定する活動を行う者 |
短期滞在 | 観光客など90日以内の滞在者 |
外交 | 外国政府の大使や公使、およびその家族 |
公用 | 外国政府の大使館や領事館の職員、およびその家族 |
教授 | 大学や専門学校の教授や研究者 |
芸術 | 作曲家や小説家など音楽、美術、文学の仕事を従事する者 |
宗教 | 布教や宗教活動を行う者 |
報道 | 記者やカメラマン |
高度専門職 | 1号 法務省令で決める基準に適合する高度人材 2号 法務省令で決める基準に適合する高度人材 |
経営・管理 | 企業の経営者や管理者 |
法律・会計業務 | 弁護士や公認会計士 |
医療 | 医師や歯科医師や看護師 |
研究 | 政府機関や私企業の研究者 |
教育 | 教育機関での語学教師 |
技術・人文知識・国際業務 | 通訳や技術者や私企業の語学講師など(就労ビザだと言われている) |
企業内転勤 | 日本企業の海外支店から日本への転勤者 |
介護 | 介護福祉士 |
興行 | 俳優、歌手、スポーツ選手など |
技能 | 外国料理の調理師など、産業上の特殊な分野に熟練した技能を要する業務を従事する者 |
特定技能 | 1号 特定産業分野に属する相当程度の知識又は経験を要する技能を要する業務に従事する外国人 2号 特定産業分野に属する熟練した技能を要する業務に従事する外国人 |
技能実習生 | 1号 技能実習生 2号 技能実習生 3号 技能実習生 |
文化活動 | 日本文化の研究者など |
研修 | 研修生 |
資格外活動許可とは
在留資格で決まった以外の活動に従事したい場合は、「資格外活動許可」を取得しないといけません。例えば、勉強を活動の目的とする留学生がアルバイトのような就労活動を行いたい場合です。
「資格外活動許可」があれば、在留カードの裏面に「許可:原則週28時間以内・風俗営業等の従事を除く」というスタンプが押されます。
もし留学生や家族滞在者をアルバイトとして雇用するなら、必ず確認しなければなりません。
高度専門職とは
高度外国人材の活動内容を「高度学術研究活動」、「高度専門・技術活動」、「高度経営・管理活動」の3つに分類し、それぞれの特性に応じて「学歴」、「職歴」、「年収」などの項目ごとにポイントを設け、ポイントの合計が一定点数(70点)に達した場合に、出入国在留管理上の優遇措置を与えることにより高度外国人材の我が国への受入れ促進を図ることを目的としています。
特定活動とは
「特定活動」の内容は多種多様です。
同じ「特定活動」の在留資格を取得している外国人でも、人によって滞在理由や期間が異なるため、第三者からは具体的な内容がわかりづらいのが現状です。
そこで、活動内容を詳細に記載した資料が必要となります。
これが、「指定書」です。指定書は、通常外国人が所持するパスポートに添付します。
必ず特定活動の方は、指定書の内容の確認が必要で指定書に書かれている活動内容でしか活動ができません。
偽造在留カードの現状
偽造在留カード所持の検挙数が増加
近年、偽造在留カードを活用し、不法就労を行う外国籍の方々の数が増加傾向にあります。
警察庁が発表した「偽造在留カード所持等」に関する検挙数によりますと、平成25年の検挙数は108件であり、平成29年では390件、平成31年には748件と増加傾向にあります。
増加の要因
この増加の要因の1つとして偽造在留カードを誰でも簡単に入手することができる現状があるということです。偽造在留カードはSNSを通じて1枚数千円で入手することができるようです。
このような不法就労者のコミュニティーが存在している現実があります。
偽造在留カード以外にも、日本語能力試験の成績書類の偽造も行われているようです。
成績書類が偽造か否かもしくは成績書類を所持している人物がそのレベルを受験して合格したか否かは試験実施団体で調べること可能です。
必要な場合は、国内受験者分は日本国際教育支援協会に、海外受験者分は国際交流基金にお問い合わせください。
企業のリスク(不法就労助長罪)
企業が偽物であることに気付かず不法就労者を雇用してしまった場合は、「不法就労助長罪」となり3年以下の懲役または300万円以下の罰金となる可能性があります。
上記以外にも企業のブランドイメージを失うこと、許認可資格の剥奪、金融機関からの信用損失につながることも考えられます。
企業としての多大なリスクを背負わないためにも企業内での対策が必要になります。
次の章で具体的な対策を紹介します。
企業内の具体的な対策
当社の偽造在留カードへの対策と法務省が推奨している対策を2つ紹介します。
はじめに法務省が推奨している対策を紹介します。
法務省が推奨している対策
(1)在留カードを傾けて確認
在留カードを手にとって上下左右に傾けて下記の3つに不備がないかの確認が必要です。
- 絵柄がグリーン色に変化
- 左端がピンク色に変化
- ホログラムが3D的動きをする
(2)透かし文字の確認
暗いところで在留カードの表面から強い光を直に当てて透かし、「MOJMOJ…」の透かし文字が見えるか確認が必要です。
(3)在留カード等執行情報照会での確認
出入国在留管理庁のWEBサイト「在留カード等執行情報照会」では、在留カードの番号等の必要事項を入力すると、入力されたカードの番号が失効していないかを確認が可能です。
当社の対策
次に当社が行っている対策を紹介します。
当社が行っている対策は「ビザマネ」の活用です。
ビザマネとは外国人特有の労務管理を一貫して行うサービスです。在留カードをビザマネ上にアップロードし、その外国人が雇用可能かどうかをチェックします。その際に、偽造在留カードの疑いがある場合はアラートが出ます。
サービス提供開始から9ヶ月間で17件もの不法就労を予防した実績を持っています。
さらに、ビザマネでは在留期限の管理やハローワークへの提出書類の作成(オプション)なども行っています。
直近では当社でも在留カードの事前確認段階でビザマネ利用で2名の偽造在留カードの発見をし未然に防ぐことができました。
まとめ
偽造在留カードを簡単に入手することが可能になっている現状では偽造在留カードが多く出回っています。その偽造在留カードに気づかずに不法就労者を雇用してしまった場合、企業は大きなリスクをは背負うことになります。
そうならないためにも、偽造在留カードの現状、企業の背負うリスク等を理解し、自社内で対策を強化していく必要があります。
本記事内で紹介させていただいた「ビザマネ」や外国人雇用に関するご不明点などがありましたら、お気軽にお問い合わせください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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