初めての留学生採用。その不安はインターンで解決するという手も!
- 外国人採用タイムズ
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2024/05/14
留学生のインターン採用は勉強になることが多い
海外からの留学生をインターンシップで採用することは、企業側に数多くのメリットを生み出します。
特に今後の人材不足を見通して、日本人以外の採用を視野に入れはじめた企業にとっては、その恩恵が大きいはずです。それはなぜか?留学生をはじめからフルタイムで採用することはリスクを伴うからです。フルタイムで一旦採用を決めてしまうと、その後の解雇が難しくなるため、インターンシップで採用してじっくり留学生のスキルを見ながら社風にあうか見定めていくのが賢明と言えるでしょう。
また、留学生をインターンシップで採用すると、採用前とは別の視点から見えてくることが多くあります。ある企業の例でいうと、留学生を調理スタッフとして迎えた際、「いつもの半分の量のオーダーだから盛り付けを工夫してほしい」と伝えたところ、マニュアルにはない食材を使用して全く別の料理が仕上がってしまったそうです。
この例から分かることは、日本人が当たり前だと思っていることでも言わなければ伝わらないということ。 正社員として採用するのであれば長いスパンで関係を築いていけるかという見極めは非常に重要なことです。前もってインターンで留学生の感覚をつかんでおくことは損にはならないはずです。
留学生目線での改善点がみるみる分かる
一部上述しましたが、日本人にとっては当たり前であることでも、留学生から見ると違和感があることは多くあります。
たとえば、海外では風邪をひくと病気の際の特別有給休暇があるのが一般的な国が多いのですが、日本ではどうでしょう?有給休暇を消費するか無給休暇として扱われるケースもあります。そうした細かなルールの違いも、彼ら留学生にとっては時に納得ができないほどの疑問になることがあるのです。
もちろん職場は日本ですから、単にこちらでのルールを伝えるということで解決はできます。しかし、せっかく留学生と一緒に働いていくのですから、彼らの話しを聞きながら働き方改革をすることをおすすめします。国籍に関係なく働きやすいグローバルな職場を創ることで、人材不足の悩みを大きく解消してくれるでしょう。
留学生を採用することが決まったら、面接から就労ビザ申請、採用後の注意点などをしっかり把握しておきましょう。こちらの記事では外国人の採用手続きマニュアルを詳しく紹介しています。あわせてご覧ください。
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28時間を超える労働が認められる場合も
留学生は学業が本文ですから働く時間に制限があります(週28時間以内)。しかし、正社員として採用する見込みがある場合のインターンであれば例外もあるので、採用する前にしっかり確認しましょう。下にまとめますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
対象となる方/認められる例
(1)在留資格「留学」をもって大学(短期大学を除く)に在籍し、インターンシップを行う年度末で修業年度を終える者であって、かつ卒業に必要な単位をほぼ修得している者(卒業に必要な単位をほぼ修得した大学4年生等)
(2)在留資格「留学」をもって大学院に在籍し、インターンシップを行う年度末で修業年度を終える者(修士2年生,博士3年生等)
(3)在留資格「特定活動」をもって在留する就職活動を行っている者(短期大学を卒業した者及び専修学校の専門課程を修了した者を含む。)
(4)在留資格「特定活動」をもって在留する就職内定者(短期大学を卒業した者及び専修学校の専門課程を修了した者を含む。)
上記に該当しない方であっても,単位を修得するために必要な実習等,専攻科目と密接な関係がある場合等には,許可を受けることができます。
【参考】法務省HP/1週について28時間を超えるインターンシップが認められる例
気を付けたいこと
企業が外国人を採用しようと考える場合、留学生のインターン採用をしておくことのメリットはたくさんありますが、もちろんデメリットもあります。特にインターンを労働力として考えるのは良くない例のひとつです。
やはり、インターン生は学業がメインですので、授業や研究、テストなどのスケジュールが優先となります。急に教授に呼び出された…という理由で休む留学生がいないとは言えません。また留学生は、年末年始や夏休みに関しても母国に帰る人が多いのが特徴です。
留学生のインターンは、あくまでも長期的に外国人を雇用するためのベースづくりの一環として扱えるように、急な休みや長期休暇に対応できるような業務に関わってもらうのが基本となるでしょう。
こちらの記事では、留学生の雇用に関するルールと注意点やハローワークへの届け出について詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
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採用する前に事前知識をつけておきたい方は、外国人を採用・雇用するときに必要な基礎知識や、外国人人材紹介会社の選び方をこちらの記事にまとめていますので、ぜひご覧ください。