技能実習生を受け入れる企業が目指すべき優良な実習実施者とは?

技能実習制度には、技能実習1号~3号まで存在しますが、技能実習3号の受け入れや移行を検討する際、受け入れ企業に求められる要件に「優良な実習実施者」の認定があります。

 

すでに技能実習2号の実習を実施していても、この『優秀な実習実施者』の認定を受けていなければ技能実習3号に移行することはできません。

 

今回は、優良な実習実施者の認定を受けるための基準や、認定を受けることでどのようなメリットがあるのかをご説明します。

技能実習1号・2号・3号とは

技能実習制度の区分は、入国後1年目の技能等を修得する活動(技能実習1号)、2・3年目の技能等に習熟するための活動(技能実習2号)、4年目・5年目の技能等に熟達する活動(技能実習3号)の3つに分けられます。

 

技能実習1号もしくは技能実習2号に移行が可能な職種・作業は2021年1月時点で83職種151作業です。
そのうち技能実習3号に移行が可能な職種は76職種134作業です。

 

また、技能実習1号から技能実習2号、技能実習2号から技能実習3号へそれぞれ移行するためには、技能実習生本人が所定の試験(2号への移行の場合は学科と実技、3号への移行の場合は実技)に合格する必要があります。

 

出展:外国人技能実習機構『技能実習制度 移行対象職種・作業一覧』

 

技能実習3号の受け入れに必要な『優良な実習実施者』の認定とは

「優良な実習実施者」は、2017年11月に施行された新たな技能実習法によってできた仕組みで、実習実施者である企業、監理団体がそれぞれの条件をクリアすることで技能実習3号の受け入れが可能になると言うものです。

 

優良な実習実施社の認定を受けることで技能実習生の受け入れ人数枠の拡大・実習期間が延長できるなどのメリットがあります。

 

『優良な実習実施者』認定のメリット

1.最長で5年の技能実習期間が可能

技能実習生の技能実習期間は、技能実習1号・2号あわせて3年ですが、実習実施者と監理団体がどちらも優良である場合には、第3号技能実習に移行することが可能となり、技能実習期間を最長で5年に延長することができます。

 

移行するためには、実習実施者の優良認定と同時に、技能実習生本人が技能検定3級等(技能実習評価試験専門級)の実技試験に合格している必要があります。

 

技能実習2号から3号に移行する前、もしくは開始後1年以内に,1か月以上1年未満の一時帰国をする必要があります。

 

【第3号技能実習開始後に一時帰国する場合の注意事項】
※ 一時帰国期間は第3号技能実習の実習期間に含まれませんが、一時帰国の時期は第3号技能実習計画の認定申請前に決定し、技能実習計画に記載する必要があります。

※ 一時帰国に係る旅費については、監理団体が負担する必要があります。 ただし、技能実習2号と3号で監理団体が異なる場合は,技能実習3号を監理する監理団体の負担となります。

※ 一時帰国のための出国が技能実習3号開始後1年以内であれば、一時帰国後の再入国は、技能実習3号開始後1年を経過していても差し支えありません。

※ 一時帰国の期間が3か月を超える場合、地方出入国在留管理局においては、技能実習3号開始時に、一時帰国するまでの在留期間が決定されます。 その場合,一時帰国後の再入国は,在留資格認定証明書交付申請を行い,査証を取得して新規入国する必要があります。

 

2.基本人数枠の上限規制を免除

技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護の観点から、実習実施者が受け入れる技能実習生の数については上限が定められていますが、優良認定を受けることによって基本人数枠を拡大することが可能になります。


※ 常勤職員数は、実習実施者に継続的に雇用されている職員を指します。
※ 職員が3人以下の企業では、技能実習生数が受入れ企業の常勤職員総数を超えることは出来ません。
※技能実習生の数が常勤職員の総数を超えてはいけないという基準が設けられていますが、優良な実習実施者は受け入れ人数の上限規制を免除されます。

「優良な実習実施者」に認定されるには

『優良な実習実施者』の認定を受けるには、外国人技能実習機構へ「優良要件適合申告書」を提出し、優良な実習実施者の基準をクリアしなければなりません。

 

優良な実習実施者の基準については、下記の表で6割以上の点数(120点満点で72点以上)を獲得した場合に、優良であると判断することとされています。

 

まとめ

『優良な実習実施者』の認定を受けるには、法令違反や実習生の失踪等の問題を発生させないなど、実習生にとって良い環境を整えることも大切です。
しっかりとした技術を身に付けた技能実習生に、特定技能に移行して特定技能1号としてさらに5年間、同じ企業で即戦力として就労してもらえれば受け入れ企業にとっても大きなメリットとなります。

 

技能実習生は技術を学ぶために努力を惜しまない真面目な方が多く、普段から仕事だけではなく積極的にコミュニケーションを取るなど、良い関係を築けていれば、長期にわたり企業に貢献してくれる存在になるでしょう。

 

こちらの記事では技能実習生を受け入れる際に必要な費用について解説しております。あわせてご覧ください。

 

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