特別永住者とは?永住者との違いや証明書・在留カードも解説 

2026/06/05

外国人の在留資格 永住者と特別永住者の違いとは

この記事でわかること

  • 一般永住者・特別永住者の概要
  • 一般永住者・特別永住者の違い
  • 採用時に確認すべきこと

「特別永住者」とは、戦前から日本に居住し戦後に国籍を失った方々と、その子孫に与えられる特別な在留資格であり、「永住者(一般永住者)」とは資格の定義、必要な証明書、雇用手続きなどが異なります。本記事では、在留資格「特別永住者」の詳細と、「永住者(一般永住者)」との主な違いを外国人雇用担当者向けに解説します。


外国人雇用のイロハ資料を無料配布中

無料資料
外国人雇用担当者必見

外国人雇用のイロハ資料

外国人雇用において初めての担当者がつまずくポイントを解説いたします。

  • 在留資格ごとの比較
  • 外国人の雇用事例・メリット・デメリットなど
  • 採用までのステップ

資料を無料ダウンロードする

外国人雇用の前に知っておくべき「在留資格」とは?

そもそも在留資格とは、外国人が日本国内で在留している間に一定の活動ができることや、定められた身分、または地位を有するものとして活動できることを示す資格のことです。

33種類ほどの用途のものがあり、それぞれの在留資格によって、期間・就労範囲が決まっているので、外国人を雇用したいときには必ず確認しましょう。

また、在留資格によって就労できる範囲は大きく異なります。たとえば「家族滞在」は原則として就労が制限されており、採用前に必ず確認が必要です。「家族滞在ビザ」を持つ外国人は雇えるのか?就労制限と採用する際の注意点をまとめています。

就労ビザの取得手続きで必要になる在留資格認定証明書の役割や申請方法については、「在留資格認定証明書とは?どんなときに必要かやビザとの違いも解説」で詳しく確認できます。

一般永住者とは?取得要件と特例をわかりやすく解説

「一般永住者」とは、外国人が申請によって取得できる在留資格のなかで、就労・在留の制限が最も少ないものです。在留期間の更新が不要で、活動内容に制限がなく、日本人とほぼ同様に働くことができます。「一般永住者」と呼ぶのは、入管特例法に基づく「特別永住者」と区別するためです。令和7年6月末時点の在留者数は93万2,090人で、在留資格別では最多となっています(外国人全体の約23.6%)。

外国人が「一般永住者」の資格を得るためには、日本に原則10年以上継続して在留していることが第一条件となります。その条件に加えて3つの要件を満たさなければなりません。3つの要件とはどんなものなのでしょうか? 下記にまとめました。

(1)素行が良好であること
(2)独立の生計を営むに足りる資産または技能を有すること
(3)その者の永住が日本国の利益に合すると認められること

※ただし日本人または、永住者・特別永住者の配偶者もしくは子である場合には、(1)(2)に適合しなくても良いとされます。また、難民の認定を受けている場合には、(2)に適合することを要しません。

中には「特例」が適応され10年未満の滞在でも一般永住者として認められる場合があります。

例えば、日本人の配偶者となった外国人です。日本人の配偶者となった外国人の滞在期間は1年と3年の2種類があります。日本人と結婚すると、まずは1年が許可され、次回の申請から3年への延長申請が認められます。3年への延長が認められ、滞在期間が3年を過ぎた時点で永住者への変更が可能となる流れです。日本人の配偶者は、前科があったり無収入でも一般永住者資格を取得することができます。

【出展】法務省:永住許可に関するガイドライン(令和元年5月31日改定)

特別永住者とは?定義・対象者・申請方法をわかりやすく解説

特別永住者とは、戦前から日本に居住し、戦後に日本国籍を失った方々とその子孫に与えられる在留資格です。 通常の在留資格と異なり更新手続きが不要で、就労制限もなく日本人と同様に働くことができ、身分証明には在留カードではなく「特別永住者証明書」が用いられます。 

1991年(平成3年)11月1日に執行された「日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法(入管特例法)」によって定められた在留資格となり、具体的な対象者は、第二次世界大戦の以前から日本に居住して日本国民として暮らしていた外国人で、サンフランシスコ平和条約により日本国籍を失った方々です。平和条約による国籍離脱者が韓国・朝鮮人、台湾人のみであったことから、その3つの国の方の割合が非常に多いのが特徴となります。

また、特別永住者の子孫もその対象となり、両親のどちらか一方が特別永住者であった場合に、特別永住許可を申請することができます。

なお申請に関しては、在留資格を申請する場合とは異なり、居住地の市区町村の窓口を通じて法務大臣の許可を得ることで完了 します。令和6年末時点の特別永住者数は27万0,292人(外国人全体の約6.3%)で、帰化の増加などにより前年と比較し1.4%減少しています。

一般永住者・特別永住者を雇用する際の違い|在留カードと証明書の確認方法

「一般永住者」と「特別永住者」には、ふくすう項目にて違いがあります。詳細は表にまとめているのでご確認ください。

比較項目一般永住者特別永住者
証明書類在留カード(ICカード)特別永住者証明書
交付機関 出入国在留管理庁住居地の市区町村
有効期限 7年(70歳以上は永久) 7年(16歳未満は5年) 
就労制限なしなし
雇用状況届出必要不要

大きな違いは2つあります。

まず1つ目は「在留カードの有無」です。
外国人を雇用する際に必要な在留カードは、一般永住者には交付されていますが、特別永住者は在留カードの代わりに「特別永住者証明書」 が交付されています。

2つ目は「外国人雇用状況届出の要否」 です。
一般永住者を雇用する場合は、外国人雇用状況届出をハローワークに届け出ることが義務付けれられていますが、特別永住者を雇用する場合は、その必要がありません

【出展】厚生労働省:外国人雇用状況届出 Q&A

尚、どちらの永住者にも、就労に関わる制限はなく、日本人と同じように働くことができる資格 を持っています。

採用時の確認ポイント 

採用時は、提示された書類が「在留カード」か「特別永住者証明書」かを確認することが重要です。 

  • 在留カードの場合: 在留資格欄が「永住者」であることを確認し、採用・離職時にハローワークへ外国人雇用状況届出を提出。 
  • 特別永住者証明書の場合: 表面の「特別永住者」の記載を確認。ハローワークへの届出は不要(外国人雇用状況届出制度の対象外)。 

帰化との違いは?

帰化とは、日本国籍を取得することです。

日本は二重国籍を認めていないため、出身国はもちろんのこと、他に持っている国籍もすべて喪失します。帰化すれば、日本のパスポートの発行や公務員への就職、選挙での投票などが可能になります。

ただし、審査期間は1年前後と長いうえに、膨大な量の書類を提出しなければなりません。また、元の国籍に戻りたい場合は、その国の帰化の申請が必要です。

対して永住権は、出身国の国籍は失わないうえに、日本人とほぼ同等の権利を与えられることが特徴です。つまり、日本人と同じように日本国内で行動できるようになります。

国籍を失わないうえに多くの権利を与えられるため、多くの外国人が永住権の取得を求めています。しかし、審査が厳しいため、すぐに取得できるわけではありません。例外はありますが、基本的には日本に10年以上住んでいる必要があります。

永住者の推移

永住者の推移

1997年の時点で一般永住者の割合は、日本に在住する外国人総数のうち約6%でしたが、令和7年6月末時点では約23.6%まで伸びています。これは、認知度の向上や外国人を雇用する企業が増加したことが要因と考えられます。また、令和7年6月末時点の永住者数は93万2,090人で、在留資格別では最も多い資格となっています。

都道府県別では東京都が18万9,521人で最も多く、次いで愛知県、神奈川県、埼玉県と続いており、大都市圏への集中傾向が続いています。

特別永住者については1997年の時点で約37%でしたが、令和7年6月末時点では約6.8%(27万0,292人)まで減少しています。その要因としては、帰化を選択する外国人の増加や少子高齢化が挙げられます。都道府県別では、大阪を中心とする近畿地方在住の方が多く、次いで中京圏、首都圏に集中している傾向は従来と変わりありません。

【出展】出入国在留管理庁:令和7年6月末現在における在留外国人数について

まとめ:外国人の雇用に必要な体制の整備を

政府による留学生30万人計画など、日本に在留する外国人は増加し続けています。また留学生は日本での就職を望む割合が半数を超えるので、それに付随して永住者も増え続けていくことになります。

外国人の中では、永住者は企業にとって雇用しやすい人材となるわけですから、今現在ビザの問題で躊躇している企業も採用に踏み切りやすくなるわけです。労働人口の減少が叫ばれる日本において、永住者は企業にとって貴重な戦力とも言えるでしょう。今の段階から職場のグローバル化を行ない外国人を迎え入れる体制を整えていくことをお勧めします。

また、永住者・特別永住者はいずれも就労制限がありませんが、他の在留資格では就労できる範囲がそれぞれ異なります。雇用前に在留資格の種類と就労可否を確認したい方は、「全29種類の在留資格一覧表」もあわせて参考にしてください。


外国人雇用のイロハ資料を無料配布中

無料資料
外国人雇用担当者必見

外国人雇用のイロハ資料

外国人雇用において初めての担当者がつまずくポイントを解説いたします。

  • 在留資格ごとの比較
  • 外国人の雇用事例・メリット・デメリットなど
  • 採用までのステップ

資料を無料ダウンロードする

Related article関連記事

お問合わせ・資料ダウンロード

リソースや人材に課題をお持ちならば、まずはお気軽にお問い合わせください。