外国人の労働者やバイリンガル人材がホテルで働くときに発生するビザ問題とは?

バイリンガル人材とは?

バイリンガルとは、母国語と多国語の両方を話せる人のことです。英語、中国語、フランス語など、母国語を含めて2カ国語を使い分ける日本人も多くいます。

2020年のオリンピックに向けて、多くの企業がバイリンガルの採用を進めるなか、いま外国人のバイリンガルが注目されているのをご存知でしょうか。外国人のバイリンガルは、日本語と母国語を話せることから、様々な業界や職種で採用されています。

インバウンド需要の高騰が影響

「爆買い」という言葉が流行したように、日本へ旅行に来る外国人は増加傾向にあります。外国人観光客が増えるということは、宿泊施設、百貨店、観光地などに、様々な国の人たちが訪れているということです。しかし、外国人観光客は、日本のルールや日本語を理解していないことがほとんど。観光地や宿泊施設の企業は、うまくコミュニケーションがとれずに苦労している現状がありました。

そこで目をつけたのが、迎え入れる側と外国人観光客側を繋いでくれる人材。つまり、バイリンガルです。現に、ホテルや旅館、商業施設、家電量販店など、バイリンガルの外国人が働いている姿を多く見かけるようになったと思いませんか? これは、インバウンド対策のために企業が採用したものです。こうした努力のおかげで、現在では多くの外国人観光客がストレスなく観光や買い物を楽しんでいます。

インバウンド需要が高騰したことで特定活動46号が創設されました。まだ新しい制度ですが、大学を卒業する留学生が就職できる業種の幅を広げるために重要なものです。こちらの記事で詳しく紹介していますので、あわせてご覧ください。

ホテルが求めるバイリンガル

ホテルのバイリンガルといえば、フロントやコンシェルジュのイメージが強いかもしれません。確かに外国人観光客とコミュニケーションをとることの多い業務ですので必要不可欠です。

しかし、実際のバイリンガルの多くは、多種多様な現場で採用され活躍しています。ホテルでいうと、レストラン、ドアマン(女性ドアマン)、ベルボーイ(ベルガール)などです。ドアマンやベルボーイはもちろんですが、調理をするコックにとっても、お客さまや外国人スタッフとコミュニケーションがとりやすいので、最適な職種といえます。

バイリンガルは優秀な人材が多くいますし、フレキシブルな対応をしてくれるのが特徴です。ホテルには欠かせないことは間違いないでしょう。

実は難しい就労ビザ

ドアマンやベルボーイなど、留学生アルバイトを正社員で採用する場合「留学ビザ」から「就労ビザ」への変更申請が必要となります。

留学生や採用担当者の中には、就職が決定すれば自動的に就労ビザが取得できると勘違いしていることが多いようですが、実際はそうではありません。

就労ビザは、留学生が日本で学んだものを生かした職業でないと申請がおりないので覚えておきましょう。例えば、ある留学生が、技術・人文知識・国際業務のビザを取得していた場合、コンシェルジュで許可が下りても、ベルボーイでは許可が下りない場合もあり得るのです。

よって、留学生とはきっちり話し合って、就労ビザが取得できる職種で採用することが重要です。実際、採用決定後に「就労ビザ不許可」という最悪のケースが毎年のようにおこっています。就職活動を頑張っている留学生のためにも、事業主や採用担当者は特に気をつけましょう。

こちらの記事では、外国人採用や雇用に関する基礎知識をまとめて紹介しています。ぜひあわせてご覧ください。

いたら助かるバイリンガル

例え、外国人のバイリンガルを採用し、外国人観光客の対応がクリアになっても、メインの顧客は日本人です。クレーム対応をしていて、ポロリと失礼な日本語をこぼしてしまうのではないか……という不安もあるでしょう。

正直、外国人のバイリンガルを採用するには、メリットもあればデメリットもあると思います。仕事がスムーズになると分かっていても、採用までのハードルが高く躊躇してしまうこともあるでしょう。

そんな時は、外国人に特化した人材紹介会社に、ぜひ相談してみてください。優秀なバイリンガルを多く確保していますし、採用までのサポートもしてくれるので、疑問や不安を解決に導いてくれるはずです。

こちらの記事では本当におすすめの外国人人材紹介会社だけを紹介していますから、ぜひ読んでみてください。

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採用ジャーナル 編集部

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