【2025】FAQシステム5社比較!機能や導入ポイントも解説
- コールセンター
2025/06/24

この記事でわかること
- FAQシステムとは、FAQシステムでできること
- FAQを導入することで得られるメリット・デメリット
- おすすめのFAQシステムを5つご紹介
コールセンターでは、日々数多くの問い合わせ対応が発生しており、いかに業務を効率よく進めながら、顧客満足度を高められるかが大きな課題となっています。問い合わせの電話件数を減らし、お客様自身が疑問を解決できる環境を整えることができれば、業務効率の向上に繋がるでしょう。
この記事では、業務の効率化と顧客対応の質の向上に役立つ「FAQシステム」について詳しく解説し、導入を検討する際に参考となるおすすめのFAQシステム5選をご紹介します。
ウィルオブ・ワークはコールセンターに特化した人材支援で、定着率の高い運営体制づくりをサポートしています。お気軽にご相談ください。
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TOPICS
FAQシステムとは
FAQシステムとは、顧客から頻繁に寄せられる質問やそれに対する回答を、Webページに集約し、顧客が検索できるようにするシステムのことです。
顧客は、商品やサービスについての疑問が生じた際に、FAQページでキーワード検索をすることで、問題の解決策や対応方法を自ら調べることができ、企業へ直接問い合わせる手間を省けます。
このシステムは、顧客対応だけでなく社内業務にも活用できるのが特徴です。たとえば、バックオフィスや現場担当者向けに、社内マニュアル的な役割として利用されるケースもあります。コールセンターなどで使われるFAQシステムは、大きく分けて「社外向け」「社内向け」「オペレーター支援用」の3つの用途があり、それぞれの導入目的や使い方が異なります。
「社外向けFAQ」は、主に顧客自身が疑問を解消するために利用されるため、企業のWebサイト内に設けられることが一般的です。一方、「社内向けFAQ」は、従業員が社内ルールやツールの操作方法を確認する際に役立ちます。
オペレーター向けとしては、オペレーターがコールセンターの業務を行う上で必要なシステムの使い方やマニュアルの参照を目的として活用されています。
社員数が多い企業や、オペレーターが多数在籍するコールセンターでは、FAQシステムの導入によって、スタッフが自身で情報を探し、問題を解決できる環境を整えることができます。そのため、業務の効率化を目指す組織には特に有効なツールと言えるでしょう。本記事では、主に社外向けのFAQシステムの活用方法について解説していきます。
FAQシステムとチャットボットの違い
FAQシステムとチャットボットは、いずれもユーザーの疑問を自己解決へ導くためのツールとして活用されており、サポート業務の効率化に貢献する点では共通しています。ただし、ユーザーとの情報のやり取り方法や設置場所、情報の見せ方などにおいて明確な違いがあります。
比較項目 | FAQシステム | チャットボット |
質問方法 | キーワード入力をもとに質問を検索し、該当する回答を一覧から選ぶ形式。サジェスト機能で候補を提示することもある | AIやシナリオ型で会話形式により回答を返す。一問一答のシンプルな構成も可能 |
設置場所 | 専用のFAQページを用意する必要がある | Webページやアプリ内、外部ツールと連携してどこでも設置可能 |
表示方法 | ページ全体を使い、長文や図表を交えて詳細に解説できる | 小さなチャットウィンドウ内で対話ベースの簡潔な案内を行う |
対応スピード | 検索キーワードによっては探すのに時間がかかる場合がある | ユーザーの入力に対して即座に返信があり、複数の選択肢で誘導も可能 |
対象ユーザー | 自分で情報を探すことに慣れている人、詳細な情報を必要とするユーザー向け | SNSやメッセージアプリのようなUIに慣れたユーザーに向いている |
自己解決できない場合 | 電話やメールなど他チャネルでの問い合わせが必要 | 必要に応じて有人対応に切り替えるなどのエスカレーションが可能 |
FAQシステムは、情報量が多く丁寧に説明したいケースに向いており、ユーザーが自身で調べるのに適しています。一方、チャットボットは素早く回答を得たいユーザーや、操作に慣れていない方でも直感的に使えるのが強みです。
どちらが優れているというよりも、用途や利用シーンによって使い分けることが重要です。たとえば、チャットボットで簡単な疑問を即時に解消し、さらに詳細が必要な場合にはFAQページへ誘導する、といった併用が効果的です。
FAQシステムの主な機能
一般的に、FAQシステムには「検索機能」と「FAQ管理機能」の2つの基本的な機能が用意されています。
検索機能
前述の通り、顧客からよく寄せられる質問とその回答を、Webサイト上に「よくある質問」として公開することで、ユーザー自身が疑問点を調べられるようになります。
利用者がこのFAQページを活用して自己解決できれば、企業への直接の問い合わせ件数を減らすことが可能です。それにより、カスタマーサポートの負担を軽減しつつ、顧客満足度の向上にもつながります。
さらに、多くのFAQシステムにはAI技術が搭載されており、検索精度の向上や関連する質問の自動提案など、高度な検索体験を提供しています。これにより、顧客の求める回答に迅速かつ的確にたどり着ける環境が整備されているのです。
FAQ管理・分析機能
顧客の購買データや過去の問い合わせ内容など、顧客情報をまとめて管理する機能が備わっています。顧客から問い合わせ時に過去の履歴や顧客情報を瞬時に参照することができるので、お客様を待たせることなくスムーズに対応できます。
また、分析機能を使うことによって、顧客の生の声をヒアリングし、商品・サービスの改善や新たな戦略設計に活かすことができます。これらの管理・分析機能を駆使することで顧客満足度やサービス品質の向上につながりますね。
FAQシステム導入のメリット
前述のシステム機能でも触れましたが、FAQシステムの導入によって得られる代表的な効果には、以下の3点が挙げられます。
- 問い合わせ件数の削減
- 応対品質および対応スピードの向上
- 顧客満足度の向上
問い合わせ件数を減らせる
顧客がよく抱える疑問や課題を「よくある質問」ページとしてWeb上に整理しておくことで、これまで電話やメールで尋ねなければ分からなかった情報を、ユーザー自身が検索によって簡単に見つけられるようになります。
内容が顧客目線で分かりやすく構成されていれば、問い合わせをするよりも短時間で問題を解消できるため、自然と問い合わせ件数が減少します。その結果、対応にあたるスタッフの負担が軽減され、人的リソースを他業務に回せるようになるなど、コールセンター全体の効率化にも貢献します。
対応の精度とスピードが向上する
対応するオペレーターによってスキルや知識に差があると、顧客を待たせたり、不正確な案内をしてしったりすることがあります。これはサービス品質の低下につながり、企業への信頼にも影響しかねません。
しかし、FAQシステムを活用することで、過去の問い合わせデータや標準的な回答をすぐに参照できるようになり、どの担当者でも正確かつ迅速に対応が可能になります。結果として、対応のバラつきが減り、サービスの一貫性と品質が保たれます。
顧客満足度を高められる
ユーザーは、疑問が生じた際になるべく早く答えにたどり着きたいと考えています。FAQページで必要な情報をすぐに見つけることができ、オペレーターが迅速かつ的確に対応できれば、顧客はストレスなく課題を解決でき、満足度も向上します。これは企業のブランドイメージ向上にもつながるでしょう。
FAQシステム導入のデメリット
一方で、FAQシステムの導入には以下のような注意点や負担もあります。
- すべての疑問をカバーできるとは限らない
- 導入・運用コストが発生する
- 継続的な更新・管理が求められる
すべての疑問をカバーできるとは限らない
顧客用の「よくある質問」ページを作成する際は、過去の問い合わせ内容や顧客が疑問に持ちそうな内容をもとに作成するのが基本です。
しかし、顧客からの問い合わせは多種多様で、質問内容が想定しきれません。また、ヘルプページの内容が分かりにくいと、顧客の混乱をまねき、問い合わせが増える可能性があります。
顧客視点に立って誰が見てもわかりやすい内容を記載することで、顧客の疑問点解消に少しでも近づくでしょう。
導入・運用コストが発生する
無料のFAQシステムもありますが、ほとんどのシステムは、導入費・維持費がかかってしまいます。
一般的に、システム提供会社に相談した際に、自社にあった見積書を提案してくれますが、費用はシステムの機能によってかなり変動します。
自社にとって本当に必要な機能は何かを明確にしたうえで、それらの機能を備えたFAQシステムの導入にどれくらいのコストがかかるのかを事前に把握しておくことが重要です。
継続的な更新・管理が求められる
コールセンターでは、日々顧客情報が多く蓄積されるので、それに伴ったFAQシステムの更新が必要となります。
問い合わせの増加や情報内容の変化に応じて、FAQシステムを継続的に見直し・更新する作業は手間がかかるものです。そのため、効率的な運用体制を整えることが重要になります。
FAQの内容を定期的に最新の情報へ更新していくことで、ユーザーの期待に応えることができ、結果として顧客満足度の向上にもつながります。
今後のコールセンター選びでは、AIの活用や業務のデジタル化(DX)に取り組んでいる企業かどうかも、大切な判断基準となります。ウィルオブ・ワークでは、こうした分野における具体的な実績があります。詳しい事例や導入に関する情報をご希望の方は、資料をご覧ください。
FAQシステム導入時に確認すべき選定・比較ポイント
実際にFAQシステムを導入する際は、複数の製品を比較し、自社に最適なものを選ぶことが重要です。以下の3つの観点を意識して検討を進めると、選定の精度が高まります。
- 操作性の確認
- 検索機能の性能と柔軟性
- 導入形態(クラウド型/オンプレミス型)
検索機能の充実性
FAQシステムの中核とも言える検索機能は、製品ごとに搭載内容や精度に違いがあります。たとえば、業種やサービスに合わせてFAQを柔軟に構築できるか、どの質問ページにどれくらいの訪問があったのかといった分析機能が備わっているかどうかも選定の判断材料となります。
検索精度や利便性が高ければ、顧客が自ら情報を探しやすくなり、結果的に顧客満足度の向上にもつながります。まずは、自社のニーズに照らし合わせて「どのような検索機能が必要か」を明確にしましょう。
導入形態(クラウド型/オンプレミス型)
FAQシステムには、主に「クラウド型」と「オンプレミス型」の2種類の導入形式があります。
クラウド型はインターネット経由でサービスを利用する形態で、初期費用が抑えられ、スピーディーに導入できるのがメリットです。一方で、カスタマイズ性に限界があるため、業務内容に合わせた細かな調整が難しいケースもあります。
一方、オンプレミス型は自社サーバーでシステムを運用する形態で、柔軟な設定や他システムとの連携が可能ですが、導入・保守に手間やコストがかかります。 両者の利点と課題をよく理解したうえで、自社のIT環境や将来的な運用体制に適した方式を選びましょう。
操作性の確認
導入するシステムが使いづらいと、オペレーターの業務効率が低下するだけでなく、操作を習得するための研修や教育に余計な時間がかかってしまいます。
FAQシステムを選ぶ際には、誰でも直感的に使えるかどうか、インターフェースがシンプルで分かりやすいかといった「操作性」を事前に確認しておくことが大切です。実際の画面やデモ操作を通して、現場にフィットするかを見極めましょう。
FAQシステム5選
ここからは、おすすめするFAQシステム5つを紹介していきます。システム導入の際に参考にしていただければ幸いです。
FastAnswer2

【公式サイト】
▼3つの特徴
- 20年以上のコールセンター業界の経験から、コールセンター向けFAQを提供
- オペレーターが使いやすい操作性で、文章を自動作成できるなどの機能も搭載
- 検索機能も充実しており、APIを通じた外部システムにあるコンテンツの検索も可能
PKSHA FAQ(旧OKBIZ. for FAQ)

【公式サイト】
▼3つの特徴
- 国内シェア率で高い実績を誇る
- AIを駆使した検索語句の高度な分析機能から的確な改善点を把握できる
- 導入時・導入後のサポート体制が充実
サービスの評判や詳細についてはこちらにも記載ありますのでご参考ください。
アルファスコープ

【公式サイト】
▼3つの特徴
- 社内・社外・オペレーター向け3つのFAQシステムとして利用可能
- 充実した検索機能(検索頻度や関連性の高い単語を表示してくれる機能、質問候補文を自動的に表示する機能など)
- ナレッジ制度を高める15種類以上のメンテナンス機能
サービスの評判や詳細についてはこちらにも記載ありますのでご参考ください。
Helpfeel

【公式サイト】
▼3つの特徴
- 顧客の問い合わせ・質問履歴からパターンを予測し検索できる機能
- 過去の顧客対応履歴から、改善点を自動的に提案
- AIの予測機能から、曖昧な検索結果でも正確な回答をヒットさせる機能
Zendesk

【公式サイト】
▼3つの特徴
- システムに必要なFAQの作成・編集・公開機能や分析機能を搭載
- 40以上 の言語に対応している
- チケット機能や問い合わせ対応などがチャットでできるなどの顧客管理機能が充実
まとめ
今回は、FAQシステムについて、機能やメリット・デメリット、システムの選定ポイントを解説し、おすすめするFAQシステム5つを紹介しました。
FAQを活用することで、問い合わせ数の削減、応対品質・スピードの向上し、顧客満足度の向上が見込めます。年々、FAQシステムを導入しているコールセンターが増えてきており、コールセンターには欠かせないシステムとなってきています。自社にあったシステムを導入することで、業務効率化や顧客満足度の向上を目指していきましょう。
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