営業代行会社の選び方|件数?質?重視したい内容別に選定方法を紹介
ノウハウや営業人員の不足など、営業活動において
さまざまな課題を抱える企業から注目を集める営業代行。
営業代行を提供する企業は近年増加傾向にあり、
類似サービスを含めると、現在数百を超える企業がサービスを
展開しているといわれています。
営業活動を促進するために、営業代行会社選びは非常に重要です。
本記事ではミスマッチを防ぐ営業代行会社選定のステップや、
比較時に注目してほしいポイントを紹介します。
営業代行会社選定でよくある悩み
初めて営業代行の導入を検討する企業では、次のような悩みを抱えがちです。
- 成果に対する不安
- 料金に対する不安
- 対応範囲や柔軟性への不安
この中でも特に多いのが「本当に実績が出るのか」「費用対効果が見込めるのか」など、
成果に対する不安です。
また、悩みを抱えているのは、初めて導入を検討する企業だけではありません。
すでに営業代行を導入している企業でも、アサインされる人材や実績・対応内容などについて
課題を感じていることが多いです。
営業代行は決して価格の安いサービスではありません。
最適なサービスを選ぶためにも、自社の営業課題の把握や代行会社の比較を行うことが大切です。
【ミスマッチを防ぐ】営業代行会社選定のステップ
営業代行会社の選定は、次の手順で行うことをおすすめします。
- 社内の課題を整理する
- 資料をダウンロードする
- 商談で詳細のすり合わせを行う
- 契約
社内の課題を整理する
まずは、なぜ今営業代行が必要なのか、社内の営業課題を整理しましょう。
課題が明確になれば、営業代行会社から具体的な提案が受けられるだけでなく、
本当に営業代行が自社の課題解決に一番近い方法なのかも明確になります。
具体的には「検討背景」と「理想の姿」を整理することをおすすめします。
- 事業の成長スピードに営業力が追い付いておらず、自社採用だと時間がかかるため
スピーディーに営業力を強化したい - 採用がうまくいっておらず、質のいい(営業力の高い)人材がほしい
- 社員が退職し、一時的にリソースが不足しているため
短期的にアウトソーシングを利用したい - 短期間でサービスを拡大するため、継続的に雇用が必要な社員ではなく
アウトソーシングで一時的に営業力を強化したい
- 〇名営業人員の増員
- 営業ノウハウの蓄積
- アポ数/受注数〇件増加
場合によっては、営業代行を利用して短期的にリソースを増やするよりも、
採用やマーケティング活動の強化など、別の方法が課題解決に適している可能性も考えられます。
“今、必要なサービスは何か”を見極めるためにも、改めて状況の整理を行いましょう。
また、問い合わせに向けて以下の要件を整理しておくと、スムーズに選定が進みます。
- 希望の代行範囲(アポイントまで/初回商談まで/受注まで など)
- 予算(月額〇円~〇円/1件当たり〇円 など)
- 導入後のKPI(アポ率/商談率/受注率 など)
- 導入時期(希望〇月/デッドライン〇月 など)
資料をダウンロードする
自社の営業課題や理想の姿を明確にした後、
複数の営業代行会社に資料請求を行いましょう。
営業代行サービスを取り扱う企業は非常に多く、1社への問い合わせだけでは、
その会社が自社に最適なサービスかどうかの判断が難しいものです。
可能であれば3~5社程度の資料を確認し、
検討を進める企業を絞り込むことをおすすめします。
資料では、以下の項目に注目し、比較を行うと絞り込みがしやすくなります。
- 対応可能な範囲(IS/FS/CS/一気通貫 など)
- 強み/特徴(全国展開/人材固定/スタッフのスキルが高い など)
- 概算費用 代行事例/実績
商談で詳細のすり合わせを行う
サービス資料で検討を進める営業代行会社を数社に絞り込んだら、
商談で詳細のすり合わせを行います。
サービス資料に掲載されているのは、あくまでもサービスの概要です。
資料で確認できない運営体制や営業代行会社の方針など、
詳細部分は打ち合わせで確認をしてください。
商談では、次の項目を確認することをおすすめします。
- 営業ノウハウ:実績数/類似の代行事例/営業手法/KPI策定のロジック など
- 納品物:リスト・スクリプトの有無/活動報告の有無や内容 など
- 人材:マネジメントスタッフや稼働スタッフのスキル/雇用形態 など
- 柔軟性:増員・減員ができるか/代行範囲の変更ができるか など
- 料金:固定費/成果報酬型/ハーフコミッション など
契約
営業代行会社の選定が終了したら、契約後、稼働を開始します。
必ずしも1社に絞り込む必要はなく、ターゲットのボリュームやエリア、
戦略によっては複数の営業代行会社を同時に利用する企業も少なくありません。
自社の課題に合った形で営業代行をスタートさせましょう。
稼働後に確認すべき指標
稼働後には定期的に実績の確認を行いましょう。
アポイント数や商談・受注数など、定量的な実績を確認することはもちろんですが、
定性的な面も確認することをおすすめします。
定量面・定性面の2軸で評価を行うことで、
営業代行会社が自社にどのような価値を提供できているのかの判断材料になります。
【定性面の例】顧客の声/営業プロセスの改善/担当者のスキルアップ
【ポイント別】比較時注目ポイント
営業代行会社を選定する際、多くの企業が「どれだけ迅速に結果が出るか」を重視します。
結果が最重要なのはもちろんですが、ミスマッチを防ぐためには、
営業代行会社に何を求めるのかを整理し、必要な納品物を提供できる会社を選ぶことが大切です。
ここからは重視したい内容別に注目すべき項目を紹介します。
コミュニケーション重視
「寄り添った対応をしてほしい」
「密にコミュニケーションを取りたい」
営業代行会社に上記のような運営方法を求める場合は、次の項目を確認しましょう。
- 積極的に意見がもらえるか
- 定例会が実施されるか
積極的に意見がもらえるか
営業代行会社では、顧客となる企業と、
ターゲットや営業手法をすり合わせたうえで稼働を開始します。
この事前のすり合わせで、どれだけ営業代行会社側から積極的に意見をもらえるかが、
迅速に案件を立ち上げるために重要なポイントとなります。
特に、営業組織の立ち上げ期や、社内で営業手法が固まっていない場合には、
営業ノウハウを持つ代行会社の意見が役に立つでしょう。
また、最初に設定した方法で成果が出ることが最も望ましいですが、
中には思うように実績がでない場合も考えられます。
このような場合に、迅速に軌道修正を行うためには営業代行会社側からの意見が非常に重要です。
案件開始後「思うような改善提案がもらえない」という悩みを抱える企業も多くあるので、
コミュニケーションを重視する場合には
「営業代行会社側からの提案で実績が改善した事例があるか」
などを事前に確認することがおすすめです。
定例会が実施されるか
多くの営業代行会社では、週次や月次で実績の報告を行います。
ただし、この報告内容や報告方法は会社によってさまざまです。
密に連携を取りながら営業活動を進めたい場合には、
定期的に定例会やミーティングが設定されるかを確認しましょう。
また、営業代行会社側からの参加者も事前に確認したい項目です。
中には「稼働メンバーのみが報告会に参加していて運営責任者と連携がとりにくい」
といった悩みを抱える企業もあります。
運営責任者が参加するミーティングが定期的に開催されれば、
ノウハウの蓄積が迅速に進むことが期待されます。
ノウハウ重視
「ノウハウの提供を受けたい」
「最終的には自社で営業体制を整えたい」
「業界特有の営業手法を知りたい」
営業代行会社に上記のような運営方法を求める場合は、次の項目を確認しましょう。
- リスト/スクリプトの提供がされるか
- レポート/実績報告がされるか
- 類似実績があるか
リスト/スクリプトの提供がされるか
リストやスクリプトが提供されるかは、
営業代行会社や選択するプランにより異なります。
社内で営業体制が整っている場合は問題ありませんが、営業組織の立ち上げ期や、
ノウハウの蓄積を目的として営業代行会社の利用を検討している場合は、
必要な納品物が提供されるか確認を行いましょう。
レポート/実績報告がされるか
ノウハウの提供を重視したい場合には、
活動レポートの提出や実績報告がされるかの確認を行うことがおすすめです。
活動レポートの内容は、営業代行会社によって異なりますが、
架電数や商談数などの実績・活動結果などが記載されています。
その他、架電時間・役職別の傾向や、活動の改善点もこまめに記載されていると、
よりノウハウの蓄積が早く進むでしょう。
また、既定の報告内容以外に必要な項目があれば、
商談時に報告が可能か相談しておくとより有益な情報を受けやすくなります。
営業代行会社によっては、アポイントや受注は上がってきても、
詳細な活動内容の報告がない場合も。
ノウハウの蓄積を目的とする場合は、
必要な情報が上がってくるかに注目してみてください。
類似実績があるか
いち早くノウハウの提供が期待できるのは、
類似の代行実績がある営業代行会社です。商材だけでなく、
ターゲットの業種・業態・企業規模によって営業のコツは異なります。
類似商材の取り扱い事例があるかに加え、
自社と近いターゲットへの営業事例があれば、
より具体的なノウハウの提供が期待できるでしょう。
即戦力重視
「経験者をアサインし最短で成果を出したい」
「価格よりも成果の出るスピードを重視したい」
営業代行会社に上記のような運営方法を求める場合は、次の項目を確認しましょう。
- アサインされるスタッフの経歴
- 運営責任者の経歴
- 教育体制
アサインされるスタッフの経歴
即戦力のアサインを重視する場合には、
アサインされるスタッフの経歴がカギになります。
希望する業務範囲の経験年数が長いスタッフや、
類似サービスの営業経験があるスタッフをアサインできれば、
スピード感のある案件の立ち上げができるでしょう。
ただし、スキルや経験の指定が多すぎる場合には人選が難しくなり、
料金も高くなる傾向があります。
また、経験者のみでのチーム構成はかなりハードルが高いと考えておくべきです。
希望するスタッフのアサインが難しい場合には、
運営責任者の経歴や教育体制に注目することをおすすめします。
運営責任者の経歴
営業代行会社によっては、稼働メンバー以外に、
運営の指揮や教育を行う運営責任者が配置されることがあります。
アサインされるスタッフの経験が少ない場合でも、
類似商材の取り扱い実績がある運営責任者が配置されれば、
スムーズな案件の立ち上げを期待できるでしょう。
可能であれば、営業代行会社の選定段階で、
マネジメントスタッフの実績や経歴を確認することをおすすめします。
教育体制
営業代行会社からアサインされるスタッフは、
必ずしも経験者とは限りません。
未経験者がアサインされる可能性がある場合には、
案件に配属されるまでの教育体制を確認しましょう。
研修制度が整っている会社であれば、
未経験スタッフだとしても一定以上の営業スキルを期待できます。
案件の質重視
「受注率を意識した活動を行ってほしい」
「単純な数(アポ数・受注数)ではなくCPAにこだわりたい」
営業代行会社に上記のような運営方法を求める場合は、次の項目を確認しましょう。
- 商談設定条件をクリアできるか
- 1件当たりのCPAがどれくらいになるか
商談設定条件をクリアできるか
案件の質を重視する場合、
多くの方が質のいいアポを獲得して欲しいと考えるでしょう。
質のいいアポを得るためには、
「自社が求める商談を獲得できるか」「得たい情報を得るスキルかあるか」
を営業代行会社に確認することが重要です。
これらを確認するために、まずはどのようなアポが必要なのかを社内で整理し、
商談設定条件を定めましょう。
例えば、初期費用・利用料無料など、契約のハードルが低く、受注率が高い製品の場合、
打ち合わせの設定ができれば受注につながる可能性が高くなります。
このようなケースでは、商談設定条件を「アポイントが取れればOK」としても問題ないでしょう。
一方、高額商材や導入時期が限られる製品の場合、
ある程度顧客のニーズを把握したうえで商談にのぞむ必要があります。
このようなケースでは「BANT情報を回収したもののみをアポイントとする」など、
条件を設定したほうがいいでしょう。
上記はあくまでも一例ですが、商談設定条件をどこに設定するかで、
獲得難易度は大きく変わります。
ミスマッチを防ぐためにも、商談条件を再度確認し、
それに対応できる代行会社を探すことがおすすめです。
1件当たりのCPAがどれくらいになるか
営業代行会社からトスアップされる案件の質を重視したい場合は、
1件当たりのCPAがどの程度になるかを確認することがおすすめです。
大量のアポイントが上がってきても、
その後受注や契約につながらなければ意味がありません。
CPAを確認することで、
その営業代行会社が効率よく質のいいアポを取得できるかの判断材料になります。
また、想定されるCPAを算出してほしい場合には、
自社商材の単価・自社営業組織の受注率などを伝えることで、
より現実的な提案を受けられます。
活動量重視
「短期間で一定以上の顧客にアタックをしたい」
「案件の質よりもアタック数にこだわりたい」
営業代行会社に上記のような運営方法を求める場合は、次の項目を確認しましょう。
- 運営体制
- 雇用形態
ただし、量を重視した結果「案件の質が低かった」「成約に至らなかった」
などの理由でリプレイスを検討する企業もあります。
実績を伸ばすために、本当に活動量を最重要視するべきなのか、
見極めることも大切です。
運営体制
営業代行会社によっては、1名のスタッフが複数の案件を担当する場合や、
時間交代制で営業活動を行う場合があります。
このような体制の場合、活動量が限られてしまう可能性がありますので、
どの程度の活動量を担保できるのか事前に確認をしましょう。
さらに、人の入れ替わりが激しいと、オンボーディングに時間がかかり、
活動時間が削られてしまうことも。
活動量を重視したい場合は、運営体制にも注目してみてください。
雇用形態
正社員・アルバイト・業務委託(フリーランス)など、
営業代行のメンバーとしてアサインされるスタッフの雇用形態は、
企業によって異なります。
アルバイトやフリーランスがアサインされる場合、
費用が安く抑えられるというメリットがありますが、
一方で、メンバーの入れ替わりが激しいというデメリットも。
特に取り扱う商材の難易度やサービス単価が高い場合には、
人の入れ替わりでインプットに時間がかかると想定されます。
活動量を重視したい場合には、自社サービスの営業難易度を考え、
どのような雇用形態の営業代行会社がいいのか、選定することをおすすめします。
まとめ
自社に最適な営業代行会社を選定するには、自社課題を正確に把握し、
課題解決に最も近い営業代行会社がどこかを見極めることが大切です。
初めて営業代行の導入を検討する場合には、
まずは「どのような体制が理想なのか」「営業代行に最も求めることは何か」
を整理しましょう。
段階を踏んで選定をすすめることで、
自社に合ったサービスを見極めやすくなります。
今回ご紹介した方法は、あくまでも一例ですが、
営業代行会社のミスマッチを防ぐために、ぜひ参考にしてください。
営業代行について詳細を知りたい場合はまずご相談を
今回の記事をきっかけに一度、自社の営業課題を洗い出してみてはいかがでしょうか?
営業アウトソーシングサービスが、自社にとって本当に必要なサービスか見えてきますよ。
これまで解決できなかった営業課題を解決するには、代行会社への依頼も1つの手段です。
悩まれている方は、まずは資料請求してみてください。
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SalesMedia 編集部
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