シャープワンストップサービス株式会社さま
売れすぎた商品が生んだ業務ひっ迫、アウトソーシングで叶えた効率化と品質強化。
「アウトソーシングは“共に成長するパートナー”です」

電気通信機器、電子機器、電子応用装置、電子部品などの製造および販売を手がける、日本の大手電機メーカー・シャープ株式会社。そのグループ企業であるシャープワンストップサービス株式会社さまは、国内の個人向けシャープ製品のアフターサービスに加え、法人向けの各種電気設備の施工やメンテナンス事業を展開されています。
同社では、お客様相談室におけるコールセンター業務において、2005年よりウィルオブ・ワーク(旧:セントメディア)のアウトソーシングサービスをご活用いただき、15年以上にわたる長期的なパートナーシップを築いています。
今回は、シャープワンストップサービス株式会社 お客様相談室 室長の岩崎さまに、具体的な取り組み内容についてお話を伺いました。
15年以上のパートナーシップの秘訣とは?シャープさまが語るウィルオブ・ワークのコールセンターアウトソーシングサービス
売れすぎた商品が生んだ業務逼迫――
アウトソーシングで叶えた「効率化」と「品質強化」

本日はお忙しいところありがとうございます。まずはアウトソーシングサービスを導入いただく前の課題や導入に至った背景をお聞かせください。
岩崎さま:私どもシャープワンストップサービス株式会社では、お客様からの商品に関するお問い合わせやアフターサービスのご相談をお電話で承る「お客様相談室」を運営しております。かつては、2000年代初頭までは自社社員を中心とした体制でこの業務を行っておりました。
しかしながら、いわゆる2000年問題への対応や、ヒット商品『AQUOS』の発売に伴い入電数が急増したことで、社員だけでの対応が難しくなり、コールセンター業務のアウトソーシングを検討し始めたことが、導入のきっかけでした。
2001年10月より、まずは少数の派遣社員を受け入れ始め、2002年4月頃から一部の商品においてアウトソーシングを開始しました。当初は、社員・派遣社員・アウトソーシングの三者による構成でお客様対応を行っており、シャープの主要製品については引き続き社員が対応していました。
ところが、AQUOSの発売を機に状況は一変。想定を超える入電数への対応に追われるようになり、もはや社員だけでの対応は難しいと判断。派遣社員の人数を増やすこととなりました。
当時は、西日本のお客様相談室が白物家電および情報機器を担当し、東日本のお客様相談室はAQUOS専門のコールセンターとして運営していました。
私はその頃、東日本にあるAQUOS専門のコールセンターで、約70名の派遣社員の管理を担当していましたが、シフト管理や人員調整などの業務が非常に煩雑となり、体制に限界を感じていました。
私を含めわずか2名の管理者で70名の派遣社員をマネジメントする状況に直面し、ついにAQUOS業務においてもアウトソーシングを本格的に導入するに至りました。
そんななか、西日本お客様相談室のアウトソーサーとしてウィルオブ・ワークを選んでいただけた理由を教えてください。
岩崎さま:もともと、派遣社員としてウィルオブ・ワークの方が白物家電業務を担当してくれていたのですが、派遣社員の質の高さにありました。
ウィルオブ・ワークの派遣社員の方は非常に優秀で、業務について深く理解し、真摯に対応してくれていました。
また、当時の派遣チームのリーダーの存在も非常に大きかったと感じています。チームをしっかりとまとめ、私たち社員にも真摯に向き合って対応してくださる姿勢に、大きな信頼を寄せていました。
こうした実績と信頼関係があったからこそ、ウィルオブ・ワークをアウトソーサーとして選定したのです。
アウトソーシング導入時には不安の声も
既存派遣スタッフの存在がアウトソーシング成功の鍵に

アウトソーシング導入時にも不安の声があったとのことですが、具体的にはどのような点が懸念されていたのでしょうか?
岩崎さま:西日本お客様相談室でアウトソーシング化を進めるにあたり、社内では「オペレーターへの直接指導が難しくなるのではないか」「シャープマインドを継承できるのか」といった不安の声が上がっていました。
そこで、導入にあたっては、「既に現場で活躍していたウィルオブ・ワークの派遣社員の方々が、引き続きそのまま業務に携わってくれること」を前提とすることで、スムーズな移行を実現しました。
彼らはすでに業務内容を深く理解し、現場の実情にも精通していたため、現場での橋渡し役として移行後の安定稼働を支える大きな存在となってくれました。
また、「業務委託先には直接的な指揮命令ができない」といった運用面での課題に対しては、社員向けの研修を通じて“派遣”と“業務委託”の違いを共有し、要望や連携は責任者を介して行う体制を徹底しました。
それらのおかげで、運用開始後もウィルオブ・ワークとは密接に連携を取りながら、サービス品質の向上やシャープマインドの形成に向けて共に取り組むことができました。
アウトソーシングが開始したあとの効果についてはいかがでしたか?
岩崎さま:アウトソーシング化により、シフト管理や人員調整にかかっていた時間や業務工数が激減し、その分を他の重要な業務に充てられるようになりました。また、繁忙期の急な人員増強にも柔軟に対応できるようになり、お客様の待ち時間短縮にもつながり、顧客満足度向上にも寄与していると感じています。
また、長年の取引を通じて、ウィルオブ・ワークのスタッフにシャープのルールや品質基準、方針、考え方も浸透していきました。これは新規のベンダーにはない強みとなっています。
具体的には、お客様応対品質の向上、シャープブランドの一貫した発信、クレーム対応時の適切な判断・迅速な対応などが挙げられます。
特に印象的だったのは、ある複雑なクレーム案件に対し、ウィルオブ・ワークのスタッフが、まるでシャープの社員のように適切な対応をしてくれたことです。このような事例を見ると、長年のパートナーシップの価値を実感しますね。
真摯な対応力と課題解決力が生んだ信頼関係
ともに考え、ともに価値を創出するパートナーシップの本質

ウィルオブ・ワークを15年以上選び続けてくださる理由は何でしょうか?
岩崎さま:15年以上にわたってウィルオブ・ワークとのパートナーシップを継続している理由は、
当時のウィルオブ・ワーク社員の木村さんをはじめ、派遣リーダーだった小枝さん、米田さんに対する信頼があったこと、業務に対する真摯な姿勢、何か問題が起こった時の問題解決能力の高さにあります。
何より、シャープマインドを理解してくれていて、何かあったときには自分たちで考え行動してくれたり、解決できない場合は相談してくれたりと、安心して任せることができる点です。
また、私たちもベンダーに丸投げするのではなく、お互いが考えて意見を出し合うことが大切だと思います。社員にも『ベンダーに任せきりにするな、一緒に考えろ』と言っています。これがパートナーシップの本質だと思います。
岩崎さまの思う、アウトソーシングを“活かす”ために必要な視点とは何でしょうか?
岩崎さま:アウトソーシングを成功させるうえで最も重要なのは、“どこまで任せられるか”という視点だと思います。そのためには、まず業務フローをしっかりと整理し、誰が見ても迷わない状態にしておくことが不可欠です。
また、指示を一方的に出すのではなく、双方向のコミュニケーションを通じて、より良い運用を一緒に模索していく姿勢が大切です。お互いの意見を出し合える関係性が、現場力の向上にもつながると感じています。
さらに、アウトソーサーへの適切な権限移譲も欠かせません。細部まで管理してしまうと、相手の力を活かしきれませんし、創意工夫も生まれにくくなってしまいます。任せるべきところは任せることで、組織としての柔軟性が高まります。
品質維持のためには、定期的なチェックと改善活動も必要です。私たちも月次の報告会を通じてKPIの確認や課題の共有を行い、常に改善を意識した運用を心がけています。
そして何より、アウトソーシング先を“共に成長するパートナー”と捉える意識が重要です。単なる業務委託ではなく、同じ方向を向いて取り組むことで、長期的な信頼関係が築かれていくのだと思います。
最後に今後の展望とウィルオブ・ワークへの期待をお聞かせください。
岩崎さま:今後は人材不足への対応が課題となります。AIやITを活用し、お客様自身で解決できる方法を構築していく必要があります。
その中で、ウィルオブ・ワークには引き続き高品質なサービスの提供を期待しています。お客様と接している中で、我々が気づかない課題や改善点に気づいた時は、改善提案も積極的にしてほしいと思います。
効率化を進めていく手段として、生成AIの活用も進めていきたいと思っていますが、人でしかできない対応については、柔軟に対応できる体制を維持してほしいと思います。
そして何より、長期的視点でのパートナーシップの継続を期待しています。15年以上の信頼関係を築いてきましたが、これからも共に成長し、お客様満足度の向上に貢献していけると信じています。
おわりに
今回のインタビューで、シャープ様とウィルオブ・ワークの長期的なパートナーシップの秘訣を伺うことができました。単なる業務委託ではなく、相互理解と信頼関係の構築が、15年以上の継続的な関係を支えています。
ウィルオブ・ワークは、コールセンター(コンタクトセンター)やオフィスワークのアウトソーシングを強みとしています。人材不足や人材育成、運営課題の解決に向けてパートナーとして伴走します。まずは、お気軽にご相談ください。
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